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【vol.23】鳴海周平の全国ぶらり旅|神奈川県編


 みなとみらい駅に降り立って先ず最初に目に入ったのは、みなとみらいのシンボル「ランドマークタワー」。地上70階建て、高さ296メートルという大きさは、かなりの迫力です。「展望室はこちらです。」という看板にひかれて、早速展望台まで上ってみました。

「ようこそ、ランドマークタワーへ。これからご案内する展望台は、69階にあって日本一高い展望フロアです。そしてこのエレベーターも、日本最高速を誇ります。およそ40秒で展望フロアまで到着します。こちらのメーターが現在のスピードで・・・。」と、いう説明を聞いているうちに、あっという間に69階の展望フロアに到着してしまいました。最高分速750メートルという驚異的なスピードながら、まったく揺れない乗り心地。ガイドさんの説明によると、この振動の少なさは「10円玉も倒れないほど」だそうです。

 エレベーターを降りた瞬間、目の前に地上273メートルの景色が広がりました。テニスコートが5つも入ってしまうほど広いというこの展望フロア。どの角度から見ても横浜の街が一望出来ます。「日本一空に近い展望フロア」からの眺めは、本当に素晴らしいものでした。

 日本一の展望フロアからの景色を楽しんで、再びみなとみらい地区を散策し始めた時「オー!!」という歓声が聞こえてきました。ランドマークタワーに隣接するグランモール広場という所にたくさんの人が集まっています。興味津々で中を覗いてみると、1人の男性に皆の目が集まっていました。「何だろう?」と思って見ていると、その男性は駒(ヨーヨー?)のようなものを高く放り上げました。「えっ!!ウソでしょ!?」放り上げられたその駒の高さはビルの10階以上にもなっていたと思います。そして落ちてきたところを見事にキャッチ!!思わず目が釘付けになってしまいました。

 その後もパフォーマンスは続き、気が付くと30分以上もその場で鑑賞していました。たくさんの歓声の中、あまりの感動的なショーに、しばし呆然としていた自分でしたが、思い切って声をかけてみました。「あのー、ちょっとお話を聴かせてもらっていいですか?」「ええ、どーぞ、どーぞ!!」そう言ってとても気さくに答えてくれたのは、日本を代表するストリートパフォーマーの川原彰さん。横浜を中心に、1993年からストリートパフォーマンスを行っているそうです。

「素晴らしいパフォーマンスですね。どちらで勉強されたんですか?」

「1989年から1992年まで『クラウンカレッジ』という、クラウン(ピエロ)の養成学校があって、僕はここの2期生なんです。最初は喋らないキャラでやっていたんですが、喋りだしたらクセになっちゃって。(笑)高校を卒業してからすぐに芝居がやりたくて、実家のある新潟から上京したんです。最初は小さな劇団に所属していて芝居の勉強になったらいいな、という気持ちでパフォーマンスの勉強を始めました。そしたら、それが面白くって。結局この道に入ることにしたんですよ。」

「パフォーマンスをしている時の川原さんは本当に楽しそうですよね。」

「そうですね。大変なこともあるけど、好きなことを仕事に出来ているっていうのは、本当に幸せなことだと思います。特にストリート(路上)というのは、まったく知らない人たちと出会うところから始まりますから、一緒に盛り上げていく楽しみがあるんですよね。クラウンカレッジで学んだことに『FOR YOU(あなたのために)』という精神がありますが、パフォーマンスが達成出来た時に感じる観客の皆さんとの一体感は、まさにこの精神そのもの、という感じがします。今度は北海道にも行きますから是非来てくださいね。」

 2005年には、映画「まだまだあぶない刑事」にも出演し、ますます活動の幅を広げている川原さん。素晴らしいパフォーマンスと心温まるトークで、これからもたくさんの人達に感動の輪を広げてほしいと思います。

 川原さんの路上パフォーマンスの感動が冷めやらぬまま、以前から一度訪れてみたかった「ブリキのおもちゃ博物館」へ向かいました。
 館長である北原照久さんは、13年間も続く人気番組「開運!なんでも鑑定団」にも鑑定士として出演している有名人です。今回は「健康タイム」の対談をして頂けるということで、とても楽しみにしてお伺いしました。

「ようこそいらっしゃいました。北海道と違って横浜は暑いでしょう。僕の自慢のコレクションを、ゆっくり楽しんでいってください。」そう言って迎えてくれたのは、何と北原さんご本人!!とても温かくて優しい笑顔に、一瞬でファンになってしまいました。

「ここには常に3、000点の玩具が展示してあるんです。1973年から始めたコレクションを、たくさんの人に観てもらいたくて、1986年にオープンしました。どの玩具も皆思い入れのあるものばかりなんですよ。」

 学生時代に訪れたオーストリアで、ホームステイ先の家族が古いものをとても大切にし、それらを誇らしげに語ってくれることに感銘を受けたという北原さん。そのことをきっかけに収集を始めたコレクションは、今では10万点以上に及びます。

「ヨーロッパの人たちは古いものをとても大切にしているんです。そしてそのことをとても誇りに思っています。この鍋は何代前のお婆さんから使っているもので・・・、という講釈から料理が始まるんですね。(笑)そういう話を聞かされてから食べるもんだから、また美味しく感じちゃう。(笑)そんな文化が僕はとても大好きで、大きな影響を受けました。だんだんと古いものに興味が湧いてきて、帰国後すぐに収集を始めたんです。僕のコレクションは、現在6箇所で常設展示していますが、まだ10以上の博物館を作っても飾りきれないほどの玩具などのコレクションがあります。こうした玩具たちに出番を作ってあげるためにも、展示場はこれからも増設していくつもりです。何でも新しいものが良い、と思われている時代ですが、僕のコレクションに触れて頂くことで、古いものの良さを見直してもらえるきっかけになってくれたらいいですね。」

 横浜はミュージアムが多い都市としても知られていて、北原さんが館長を勤める「ブリキのおもちゃ博物館」「機械じかけのおもちゃ館」「世界客船館」をはじめ、「横浜美術館」や「県立歴史博物館」など、30以上の文化施設があります。

「横浜というところは、多くのものの発祥地なんです。ビールやアイスクリーム、クリーニングや公衆トイレも横浜が発祥です。こうした文化を数多く生み出してきた横浜には、今でも新しい時代を切り開いていくパワーがあると思います。そんな活力が溢れる素敵なこの街で、こうして好きな仕事をしていける充実感。本当に幸せなことですよね。」

 「ブリキのおもちゃ博物館」館長である北原さんと、ストリートパフォーマーの川原さん。横浜という街が大好きで、幸福感を抱きながら仕事を楽しんでいるというおふたりに、とびきりの元気を頂いた、素敵な旅になりました。

北原照久さんとの対談は「こころとからだの健康タイム」でお楽しみください。

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