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【vol.78】ときめきの富士|一本の道 11月16日 8時30分 本栖湖より  


rocky78
 
左の裾野から顔を出した朝陽は

やがて一時間を経て

富士山の真上を通る

地球の自転と
 
 
自らの動きを合わせて

そう成る位置に立つ

雲のざわめきは

太陽の光によって劇的になった
 
 
湖面に通った一本の光こそ

富士山からの贈り物

光に向かって進み続けよと

感謝無限大


 

富士山が教えてくれた幸運の法則 その38

◇ 春はときめき

 冬ながら 空より花の散りくるは
 雲のあなたは 春にやあるらむ
           清原 深養父

 雪を花に見立て春への憧れを詠んだ歌。清少納言のひいおじいちゃんは中々洒落ていて、心の余裕を感じます。

 願わくは 花の下にて 春死なむ
 その如月の望月のころ
               西行

 世の中に 絶えて桜のなかりせば
 春の心はのどけからまし
               在原 業平

 花の色は うつりにけりな徒らに
 わが身世にふる 眺めせしまに
               小野 小町

  
 日本人にとって万葉の昔から現代まで桜の花は人生・恋人・無常そのものですね。
 そして桜と言えば富士山を忘れる訳にはいきません。共に木花開耶姫が象徴です。
 しかも最も写真にするのが難しいのがこのコラボなんです。

 お天気の良い日に普通に撮る事は出来ますが、ときめきの富士として世に出す以上は自然界の最高の調和の時に人々が想像出来ない時空感で撮ってこそ両方が際立つと信じて、心を研ぎ澄まし自然の声に耳を澄ませています。

 満開の間際に春霞が取れて空は青く、富士山は裾野まで姿を現して山には白雪、花は燦々と光を浴びて、陽と陰が最高のバランスで、富士山と共演する構図が究極の美しさである事。

 何しろ古事記の中でもダントツに美しいとされる姫様ですから、両方が究極の美に満ちた描写である必要があります。

 春が近づくと私の心は踊ります。ずっと撮りたかった桜がありました。静岡県の潤井川が流れる富士市に龍厳淵という場所がありますが、下見をした時に川辺からでは作品にならないと判断しました。

 天気を読んで、この日と決めた4月5日の早朝、胴付長靴を履いて川の中に入りました。
 雪解け水の春の流れは結構勢いがあります。太い三脚を支えにしてピンポイントの場所を探し遂に完成しました。

 素晴らしい光景をちゃんと写真にしたので姫様は微笑んでくれた様です。
 2日後の7日に緊急事態宣言が出ましたから尚更でした。この写真は今年のときめきの富士カレンダーに入っています。

 諦めない事、続けていれば理想は現実になる事を揺るぎなく信じています。
 そして四季を感じ自然を生きる喜び、都会に住んでいても原点は不変です。

 麓から待っているよと花便り
 ときめく心 富士桜花
              麓季惟 田中
 

ときめきの富士 写真家 ロッキー田中

 現代に蘇った北斎と言われる〔ときめきの富士〕の写真家。生涯に99作、現在までに98作を発表した。幸運を呼ぶ富士山とされて、多くの人々と共に輝いている。全国に260店を展開するホテルの全ロビーに大きな作品が飾られている。検索はロッキー田中またはときめきの富士で。
 
 

 

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