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【vol.68】星澤先生のクッキングれしぴ「食は夢のかけ橋」第32回


hosizawa68

鮭の冷製卵ソース 4人分

●塩鮭切り身・・・・・・・・1枚(60g)
●はんぺん・・・・・・・・・・・・・・・・・1枚
●卵白・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1個分
●酒・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ2杯
●片栗粉・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●塩、コショウ・・・・・・・・・・・・・・少々
付け合わせ野菜
●ブロッコリー・・・・・・・・・・1/4株
●ミニトマト・・・・・・・・・・・・・・・2個
●じゃがいも・・・・・・・・・・・・・・・1個
卵ソース
●卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1個
●塩、コショウ・・・・・・・・・・・・・・少々
●片栗粉・・・・・・・・・・・・・小さじ1杯
●米油・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ4杯

1・鮭は骨と皮を外し、一口大に切ります。はんぺんも同様に切ります。ブロッコリーは小房に分けて茹で、ミニトマトは半分に切り、じゃがいもは皮を剥いて薄くスライスし、少量の油で両面をカリッと焼きます。

2・スピードカッターに鮭、はんぺん、調味料と卵白、片栗粉を入れて滑らかになるまで回します。

3・型にクッキングシートを敷き、鍋に1㎝程湯を張って蓋をし、中火で15分蒸してから冷やし固めて4等分にします。

4・ボールに卵を入れて良くほぐし、調味料を入れてから濾して小鍋に入れます。弱い火でゆっくり、だまの出来ないように絶えず鍋底をなぞりながら火を通し滑らかなソースにします。香草や付け合わせ野菜と共に盛り、卵ソースをあしらいます。

 当時のレシピには「鮭の冷製」と書かれてありますから、低温のオーブンでゆっくり火を通したのかもしれません。と言っても、一般的な料理ではなく、新鮮な物も入りにくかったと思いますので、蒸して卵ソースを添えてみました。
 


日本実業界の父渋沢栄一氏の遺産

 2024年発行される一万円札の表に渋沢栄一氏が起用されることになりました。彼は日本資本主義の父であり、500社近い企業の設立に関わりながら、一つも所有する事は有りませんでした。
「修養とは、現実と学問の調和。決して極端に走らず、中庸を忘れず穏やかな志を持って進む。一人の為ではなく、一村一町、大は国家の興隆に貢献する事である」と述べられています。
 埼玉県深谷市の豪農の長男として生まれ、幼いころから父に学問の手解きを受け、従兄弟から本格的に論語を習いました。豪農とはいえ藍玉の販売や買い付けを14歳の頃から手伝い、22歳で江戸に出て一橋家の家臣になりました。15代将軍慶喜の弟・徳川昭武のもと、29人でフランス皇帝ナポレオン3世の招きによりパリ万博へ出掛けます。その後1年にわたりヨーロッパ各地へと足を延ばし、資本主義の繁栄に感銘を受けて帰国します。
 日本はすでに江戸から明治の時代になっていましたが、持ち得る知識と努力と忍耐で、明治維新後の政府を作り出していきます。大蔵省に入省後、壮年の栄一氏は充実した体力で仕事に没頭し、その改革は目覚ましい成果を上げていきました。
 1873年に大蔵省をやめて実業界へ転身し、日本初の第一銀行の頭取に始まり、私心なき活動で500近い会社設立に携わり、いまやその企業達は現代社会の礎となって日本を支え続けています。
「自分を磨き、良き家庭を作り、国を治め天平和にする為に、「仁」物事を健やかに育み、「義」みんなの為に考える、「孝」親に尽くし、「善」良心的に、「信」信頼を得る生き方をすべきである」と説き、ノーベル平和賞にノミネートもされたそうです。
 明治20(1889)年には、本格的な西洋文化を発信する場である帝国ホテルを作ります。江戸、明治、大正、昭和を生きた栄一氏は1931年直腸がんが元で、孫の敬三氏に見守られ、穏やかに92歳の天命を閉じられました。敬三氏は「太陽が西山に後光残して、沈みゆく時に感ずるような、美しさと大自然への還元というような安心さえ覚えました」と語られています。
 この極東の小国が世界と渡り合い、安全に暮らせるのは、未来を憂い、たゆまぬ努力と労働、知識を持って戦った先人の成果だと思うと、私はつくづく有難い時代に生かされていると感謝に堪えません。
 渋沢栄一氏とご一緒させて頂くつもりで、開設当時の帝国ホテルの天長節に出された献立から、洋食の一品「鮭の冷製卵ソース」を再現してみました。
 感謝。
 

プロフィール・星澤クッキングスタジオ 代表取締役 星澤幸子

 料理研究家・北海道南富良野町生まれ。
 札幌テレビ「どさんこワイド」料理コーナーへの生出演は28年目になり、2018年には6700回を達成。料理の内容とキャスターとのやり取りの面白さが幅広い層から人気を集めている。
 日本テレビNG集では毎回「星澤幸子先生編」として全国に紹介され、有吉弘行さん司会の「有吉反省会」や、zipのご当地有名人に出演を果たすなど全国にも活躍の幅を広げる。
 2009年「東久邇宮文化褒賞」、翌年には「北海道食育推進優良活動表彰」を受賞。
 2015年イタリア・ミラノでの食の世界万博において料理講師も務める。
 料理コーナーへの生出演回数は現在もギネス記録を更新中。
 

 

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