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Vol.287 3月 漢字からひもとく 健幸の秘訣・中編


 漢字に凝縮された先人の知恵から、健幸の秘訣をひもといてみましょう。
 


 

「皿」と「血」

 「皿と血という字の違いが、最近までよくわかりませんでした(笑)だって、よく似ているでしょう?」

 そう笑って教えてくれたのは、料理研究家の星澤幸子先生。
 皿と血、たしかに似ています。

「どうしてこんなに似ているんだろう?と考えているうちに、ふと思いついたのは、皿に/(箸)をつけて食べたものが、血になるからじゃないだろうかということ。
食べたものが、血となり、肉となる。つまり、からだ(血肉)は食べたものでできている、ということを、皿と血いう漢字は教えてくれているんだ!と思ったんです」

 なるほどー。皿の上に乗っている食べものに/(箸)をつけていただくと、血(肉)=からだになる。漢字を紐解くと、いろいろなことがみえてきますね。

 

なぜ「氣」のなかに、米がある?

 なかに「米」という字が入っていたことには、主に2つの説があるようです。
 ひとつは「米」が日本人の主食としてからだを構成する基本になっているという考え方から。
「稲の語源は、命の根」ともいわれるほど、先人は主食の米に秘められているエネルギーに特別な想いを持っていたと考えられます。
 東洋医学では「氣=生命エネルギー」と捉えられているように、先人は米を「生命エネルギーの源」として認識していたのかもしれませんね。

 ちなみに、「米」という字は、快便の秘訣も教えてくれています。
 米が異なると書いて「糞」。つまり、穀物をしっかり摂ることがお通じをよくするコツということになりそうです。
 

「食」は「人」に「良」いもの

 さらに、星澤先生のお話は、皿の上に乗せる食べものへと続きます。

 「スーパーに行って、いちばん安いものを買う、これって本当に得をしているんでしょうか?もちろん近場で採れた旬のものであれば安くてもOKですが、安い生産コストで海外から輸入したものなどには、長い旅をしてきたのにいつまでも青々としているそれなりの理由があるでしょう。
 キャベツでも大根でも、いくら高くても数百円の差。洋服には何万円もかけるのに、からだの素になるものにケチるって、なんだかおかしいですよね。
 健康でなければ働けないうえに、病院代、薬代までかかります。安い食材で得をしたつもりが、けっきょくは高くついてしまう。だから、値段ではなく、自然の摂理に合っているかどうかという観点から、食べたものがからだ(血肉)の素になるんだという意識を持って、食材選びをしてほしいですね」

「人に良い」と書いて「食」。価格高騰の話題が尽きないこのご時世にこそ、あらためて考えたいたいせつなことだと思います。
 

シンプル・イズ・ベスト

 
「人に良い」食べものの目安としてお勧めなのが、シンプル・イズ・ベストの法則。
 たとえば、スーパーなどでお惣菜を買うときに、なるべく元々の形がわかる(加工の度合いが少ない)ものや、原材料表示の文字数が少ないものといったシンプルさを判断基準にして選ぶと、星澤先生が仰っていた「自然の摂理に合った食べもの」をお皿にのせることができますよ。

参考文献 『健康の基本』(ワニ・プラス刊)鳴海周平 著

 

 

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