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Vol.261 1月 トキは、 ◯ ◯ なり


トキは、 ◯ ◯ なり

 「トキは、◯◯なり」 さて、あなたは◯◯に何を入れますか?

「日にち薬」という考え方

 さて、突然ですが、問題です。
 「ゴホン!」といえば「龍角散」ですが、「トキは…」といえば、何でしょうか?
 「トキは、金なり」を思い浮かべたあなた!
 僕とおなじです(笑)
 英語だと「タイム・イズ・マネー」。
 だから「なんか、ヒマだなー」っていう人は、ホントはとっても贅沢なことなんです。

 ほかにも「トキは、クスリなり」という考え方もあって、関西方面では「日にち薬」と言われているそうな。
 「日にち薬」とは「日数を重ねてじっと養生していれば病気やけがが自然によくなってくること」(『大阪ことば事典』)とか、「どんな悲しみや苦しみも、月日を経ることで、こころが自然にラクになっていくこと」という「からだとこころに効くトキ(時間)という薬」のこと。

 身近な人を亡くし、とても悲しまれている方に対して、瀬戸内寂聴さんが「その悲しみを治す薬はありません。けれども歳月が薬になる。時間がこころの傷を癒やしてくれる。それを『日にち薬』と言います」
 と「あおぞら説法」でお話されているとおりなのであります。

すべては諸行無常

 仏教で「ものごとは、すべてうつり変わっていく」ことを「諸行無常」というそうで、「うつり変わっていくすべてのものごと」のなかに「苦しみ」や「悲しみ」、そして、それらを癒してくれる「トキ時間)」の概念も含まれているということなんでしょうね。
 だから、いま、なにか辛いことや苦しいこと、悲しいことがあったとしても「トキ(時間)というくすり(日にち薬)」が自然に癒してくれるというわけです。

 この「日にち薬」を、ちょいと「未来」へ処方してみると、たとえば、いま「もー、穴があったらはいりたい!」と、思うことがあったとしても「とりかえしがつかないようなことをしでかしちゃったー」と、思うことがあったとしても、「諸行無常」(ものごとは、すべてうつり変わっていく)という自然界の摂理のなかでは、いつか、すべて「自然に癒されてしまう」ことになります。
 そもそも、「人の噂も七十五日」っていうくらい「ヒトは忘れるもの」だし、50年も経ったら、お互いに地球生活を卒業しているかもしれません(笑)

 松尾芭蕉さんが「月日は百代の過客にして」(月日は永遠の旅人であり過ぎてはやって来る年もまた、旅人である)と『奥の細道』で詠んでいるとおり、すべてのできごとは「トキという流れのなかで、あらわれては消えていく、あってないようなもの」ということになるでしょう。

 芭蕉さんにとっての「トキ」は「永遠の旅人」。
 佐渡島の人にとっての「トキ」は「身近な天然記念物」。
 ケンシロウにとっては「お兄さん」。
 ラオウにとっては「弟」ということにもなるでしょう。
 
〈 本日のまとめ 〉
「トキ」は「くすり」であり「お金」であり「永遠の旅人」であり「天然記念物」であり「兄」であり「弟」である。

 地球生活を快適に過ごすうえで、とてもたいせつなことですので、トキトキ想い出してください。

 

 

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