【vol.81】はせくらみゆきの「おひさまだより」VOL.45
「優しい時」
りすのしっぽ
朝もやの中、じわんとした空気を
いっぱい吸いながら、
私は歩く さくさくさく
いつもの丘へ続く階段を
上る とんとんとん
遠くに見える 富士の山は
霞の中から 頭を出している
ただそれだけで ありがたくて
手を合わせたくなる
すると 目の前の小枝の先が
ぶるんぶるん 震えている
ふさふさした毛が
上がったり 下がったり
あ、りすだ。りすのしっぽだ。
私はますます 嬉しくなる
同じ空間に住まう 小さな友だち
君の目にも 富士の山は 映っているのかな？
木の実のごちそうは 美味しいかな？
りすのしっぽと 風と光
今日もいい日だ さらさらさらり
突然ですがあなたは「オノマトペ」を御存じですか？オノマトペとは、自然界の音や声、物事の状態などを、音（おん）で表した言葉です。そう、「さらさら」とか「が～ん！」、「わくわく」、「るんるん」といった音そのものに意味はないけれども、様子が手に取るようにわかる日本語の一つです。実はこのオノマトペ、発語することで、言語野から運動野への刺激が促されて、行動がしやすくなるばかりか、限界というリミッターも外れるため、新しい自分へといざなう「魔法の言葉」でもあったんです。ぜひ、あなたも意識的にオノマトペを使って、ますます豊かで幸せな日々を創造されてくださいね。
プロフィール
はせくら みゆき（画家・作家）
画家・作家。芸術や科学、ファッション、経済まで、
ジャンルにとらわれない幅広い活動を通じて、生きる喜びを
アートや文であらわす「ミラクルアーティスト」。
日本を代表する美術家の一人として、国内外で活躍している。
2017年には国際平和褒章を受賞。主な著書に
『パラダイムシフトを超えて』（徳間書店）
『一寸先は光です』（青林堂）他多数。
一般社団法人あけのうた雅楽振興
会代表理事。英国王立美術家協会名誉会員。
オフィシャルHP／https://www.hasekuramiyuki.com
