【vol.81】ときめきの富士|天晴れ堂々 1月中旬 早朝7時 -11℃ 山梨県山中湖より
昨日までの事は全て夜の内に通り過ぎて
瑞々しい夜明けがやって来た
自然はいつも一日の変化で教えてくれる
心新たに前に進もう
夏は赤富士 冬は紅富士
その姿は心に灯を灯す
富士山が教えてくれた幸運の法則 その41
◆ よかった ありがとう
山梨県の河口湖畔に富士レークホテルと言う素晴らしいホテルがあります。
葛飾北斎が描いた『甲州三坂水面図』。
中央は江戸時代から栄えた集落でそこに造り酒屋の井出酒造があり『甲斐の開運』の銘柄で今でも営業しています。
その井出家が昭和の初期に湖畔に開設したのが富士レークホテルで、私はよく利用しますし、お問い合わせがあれば一番にお勧めしています。ロビーは大正~昭和の浪漫感に満ち、老舗ながら常に他に無い基軸を創っています。
近年には銀座のマキシム・ド・パリの総料理長を招いて美味しいフランス料理を提供しています。
十三年前からユニバーサルデザインと『バリアフリー』の快適ホテル化に着手し、内閣府表彰に加え、今年の9月に経産省主催のバリアフリーコンテストで見事日本一に輝きました。
親孝行には最適のホテルで、車椅子でトイレも室内展望風呂にも行けて好評ですが、面白いのは23室あるその部屋の利用者の8割は健常者です。誰でも快適なホテルに泊まってみたいんですね。
社長の井出泰済さんとはもう長いお付き合いです。私は月に二回ほど売店の一角に作って下さった『ときめきの富士コーナー』の様子を見に行きます。
先日エントランスに入った瞬間、車椅子に乗った井出さんと遭遇しました。
「やあロッキーさん!」
手を振ってニコニコ笑っています。
「どうされました?」
「いやーお陰様で経産省から日本一のバリアフリーの快適ホテルとして表彰されまして。その後事務所で片付け仕事をしていて高い場所から落ちたんです。」
「わお!何かのお知らせですね。」
「その時に、療養にいいホテルがある事に気付いたんです。富士レークホテルと言いましてね。これは表彰状の副賞を頂いたと思って、自宅を出て一ヶ月間毎日空いている部屋に泊めて貰っているんです。あと一週間もすれば歩けます。」
常に前向きでウイット豊か。最幸です。
「ロッキーさんこそ足をどうされたんですか?」
「実はかくかくしかじかです。でも、あんでるせんのマスターに言われた事が強烈で、今それを実行中です。」
十月に行った時にマスターはこう言った。
「治ったと思えば良いんですよ。」
衝撃だった。一年前に膝の痛みを感じて以来、様々な治療を続けて今は二つの運動で回復中。マスターに
「お陰様で快方に向かっています。」
とお礼を言ったら言われたのです。
そうか!〈快方に向かっている〉はまだ自分が治っていないと思っている事なんだ。治ったと思えば良いんだ。痛みやだるさは日々の体の声だと思えば良いんだから。
全て『よかった ありがとう』ですね。結果を鮮やかにイメージするだけで良いのです。そう言えば私はやっていました。カレンダーの背表紙やポストカードにサインする時にそう書いていました。
井出さんとマスターにトドメを刺された様です。ありがとうございました。
それにしても葛飾北斎さんは飛び抜けた発想の持ち主ですね。地上は夏の富士山・水面は冬の富士山です。しかも位置が大きくずれています。その画家の描いた場所でオンリーワンのホテルを経営する井出さんも中々です。
今日もよかったありがとう。
ときめきの富士 写真家 ロッキー田中
現代に蘇った北斎と言われる〔ときめきの富士〕の写真家。生涯に99作、現在までに98作を発表した。幸運を呼ぶ富士山とされて、多くの人々と共に輝いている。全国に260店を展開するホテルの全ロビーに大きな作品が飾られている。検索はロッキー田中またはときめきの富士で。