Vol.222 10月 「美しさ」は自然界の摂理を映す鏡
「美しさ」は自然界の摂理を映す鏡
なぜ、アンモナイトは美しいのか?
先日、ちょっと遅めのお墓参りで、奥さんの実家がある三笠市へ行ってきました。三笠市は「エゾミカサリュウ」という国の天然記念物指定の化石が発見されたり、アンモナイトの化石量が日本一だったりと、知る人ぞ知る恐竜王国。別名「化石の博物館」と云われる三笠市博物館には、貴重な化石標本がたくさん展示されています。
以前、ここを訪ねた時に、展示されていたアンモナイトを見て、その美しさに感動したことがあります。均整のとれた渦巻きに、規則正しいらせん形、かわいさの中に感じる歴史とロマン、そして神秘性…。なぜ、アンモナイトって、あんなに美しいんでしょう?
それは、「黄金比にある」と、僕は思っているんです。
「黄金比」とは、「長方形から正方形を切り取った時に、残りがモトの形と同じ長方形になる長方形」になる比率のこと。…説明がややこしいですか?
簡単に言うと「なんかキレイに見えるカタチ」ってことです(笑)
比率で表すと、(約)1 : 1.61803。この比率の形は、なぜか「美しい」と感じることが多いらしくて、ミロのヴィーナスやパルテノン神殿、ピラミッド、サグラダファミリアなどにも使われているとのこと。身近なところでは、名刺やクレジットカード、A p p l e のロゴも「黄金比」なのだそうです。
自然界の法則を示す「フィボナッチ数列」
自然界に多くみられる「数字の法則」にも、黄金比は深く関わっているようです。
例えば、花びらの枚数や植物の種にあらわれるらせんの数、植物の葉のつき方などは、「フィボナッチ数列」と言って、フィボナッチさんが見つけた「自然界の法則」に沿っていることがわかっています。
自然界の摂理の中にはこうした「厳然たる法則」があって、その基準は「美しさとして感じられる」って、なんだか素敵ですよね。
ちなみに、数学研究者の柳谷晃さんは、著書『冥土の旅はなぜ四十九日なのか』で次のように述べています。
「そのような図形や数は、地球のシステムができ上がる過程で、人間の脳に何らかの形でインプットされたものと考えられます。
(中略)地球または宇宙ができたときに、決められた何かがあるようです」
大本教の出口王仁三郎さんが「芸術は宗教の母なり」という言葉を遺しているように、「美しさを感じるこころ」は、「自分の中に自然界の摂理を映す鏡のようなもの」なのかもしれないなーと、しみじみ感じた三笠へのお墓参りでした。
参考
『冥土の旅はなぜ四十九日なのか』柳谷晃著・青春出版社)
アメブロ 鳴海周平の「こころとからだの健幸タイム」