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【vol.64】星澤先生のクッキングれしぴ「食は夢のかけ橋」第28回


hosizawa64

かぼちゃドーナッツ

かぼちゃドーナッツ 4人分
●かぼちゃ(正味)・・・・・・・・200g
●薄力粉・・・・・・・・・・・・・・・・200g
 ベーキングパウダー・・小さじ1杯
●バター・・・・・・・・・・・・・・大さじ2杯
●砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80g
●卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2個
●小豆甘納豆・・・・・・・・・・・・・・50g
 揚げ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量

1・かぼちゃは皮を剥いて、少量の水で茹で、冷ましてつぶします。

2・薄力粉にベーキングパウダーを入れて、泡だて器でよく混ぜます。

3・ボウルに全ての材料を入れて混ぜ、等分にして丸め、中温の油でゆっくり揚げます。

 


砂糖好きは甘き人生にあらず 夏目漱石

 
 様々な名作を世に残しながら、49歳の若さで他界した夏目漱石(本名:金之助)。彼は、残した小説と名声以外に、ユニークな食癖をもった方としても知られています。

 幼い娘に羊羹を隠され、それを探す目つきに尋常ならぬものを感じた娘が、思わず隠し場所を教えた、というエピソードもある程の甘党で、駄菓子をこよなく愛し、イギリス留学の時に知ったいちごジャムの缶に、直接スプーンをさして食べたり、療養先にアイスクリーム製造機を持ち込んだり、といった話にはきりがありません。

 甘いものには常習性がありますので、血液がカルシウム不足になって気持ちの自制が効かない状態だったのかもしれませんね。お酒を飲まないから…などと言い訳をしても、体はたまったものではなかったでしょう。

 当然のことながら、彼もまた胃潰瘍や糖尿病に悩まされます。小説『人生』の中で、「人生は一個の理屈にまとめ得るものにあらず」とありますが、砂糖の摂り過ぎが健康に及ぼす影響は分かっていても、人に言われぬ理屈が漱石には在ったのでしょうね。世の人は、とかく理屈をつけて、自分の行動を正当化しますが「自分の人生なれど我がものに在らず」などと、私も書きたくなります…。

 名主の家に生まれるも、生活の場を転々としなくてはならない幼少期を過した漱石は、21歳になって夏目姓に戻ります。その間、学業はとても優秀で、ほとんどの教科において主席だったそうです。

 特に英語は、ずば抜けて優れていて、33歳の時に文部省から英文学を研究するよう要請を受けて渡英します。しかし、没頭しながらも英文学に違和感を覚え、精神的に不安定となり帰国。

 その後、小泉八雲、高浜虚子らと出会い、彼らから小説を書くよう勧められ、明治38年(1905年)38歳で『吾輩は猫である』を発表。その後『坊ちゃん』を出して、作家としての地位を築いていきます。

 40歳の時に帝国大学の教授の職を辞し、朝日新聞社に招聘されて入社する事で本格的な作家活動をスタート。名誉や地位を求めず、2男5女を育てた父であり、純粋の人間哲学を追求し、甘い物と人間をこよなく愛し愛された文豪であられたのですね。

 そんな漱石さんに、私から、体に良くて、胃の粘膜も強くしてくれるかぼちゃをふんだんに使い、潰瘍も良くしてくれますようにと願って「かぼちゃドーナッツ」をお作りしました。

 
 

プロフィール・星澤クッキングスタジオ 代表取締役 星澤幸子

 料理研究家・北海道南富良野町生まれ。
 札幌テレビ「どさんこワイド」料理コーナーへの生出演は27年目になり、2018年には6700回を達成。料理の内容とキャスターとのやり取りの面白さが幅広い層から人気を集めている。
 日本テレビNG集では毎回「星澤幸子先生編」として全国に紹介され、有吉弘行さん司会の「有吉反省会」や、zipのご当地有名人に出演を果たすなど全国にも活躍の幅を広げる。
 2009年「東久邇宮文化褒賞」、翌年には「北海道食育推進優良活動表彰」を受賞。
 2015年イタリア・ミラノでの食の世界万博において料理講師も務める。
 料理コーナーへの生出演回数は現在もギネス記録を更新中。
 

 

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