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【vol.42】こころとからだの健康タイム|ゲスト 安倍昭恵さん


第90代内閣総理大臣・安倍晋三衆議院議員の奥様・安倍昭恵さん。

多忙なご主人のサポートをする傍ら、様々なフィールドに活躍の場を広げ、国内外における社会貢献活動を続けていらっしゃいます。心身ともに、いつも輝き続ける魅力の秘訣を伺いました。

鳴海 周平(以下 鳴海) 昭恵さんとは、いろいろな勉強会などでご一緒させていただき、いつも一生懸命なご様子に、とても良い刺激をいただいています。

安倍 昭恵さん(以下 安倍) こちらこそご一緒いただき、ありがとうございます。

鳴海 今日はあらためて昭恵さんの生い立ちから現在の活動、健康の秘訣などについてお伺いしたいと思います。先ずは幼少の頃、どんなお子さんだったのか教えていただけますか?

安倍 自分で言うのも何ですが、ずいぶんおとなしい子供だったようです。学校であまり挙手することもなく、家でも静かに遊んでいる子でしたね。曽祖父が森永の創業者だったこともあってか、エンゼルのテーマソングをよく聞いて育ちました。♪だぁれもいないと思っていても、どこかでどこかでエンゼルは、いつでもいつでも眺めてる♪ほら、今でも歌えます(笑)。

鳴海 懐かしいですね。私も子供の頃よくテレビで観ていましたよ。エンゼルがいつも見ていると思っていたおかげで、とてもいい子に育ちました(笑)。

就職そして結婚

鳴海 聖心女子専門学校をご卒業後は、大手の広告代理店にお勤めになったそうですね。

安倍 はい、主に総務でしたが、当時は社内での同期会や交流会などが盛んだったので、そういった段取りをするのも大切な仕事の一つでした。社内の人間関係を円滑にするためのコミュニケーション作りですね。同僚や上司にも恵まれて、とても充実した毎日でした。
 上司の紹介で、主人と初めて会ったのもこの頃です。当時は、外務大臣だった義父(故・安倍晋太郎氏)の秘書官でしょっちゅう海外に行っていましたのでなかなか会えませんでしたが、いつもお土産を買ってきてくれました。それで、いい人だなぁって思って結婚したんです。冗談ですよ(笑)。

鳴海 (笑)晋三先生は気遣いがとても細やかなんですね。きっとそれだけ昭恵さんを大切に思っていらっしゃるのでしょう。
 それにしても政治家の奥様というのは、我々が知る限りかなりハードな毎日を送っていらっしゃるように思うのですが、生活習慣やしきたりなどで戸惑うことはありませんでしたか?

安倍 東京で生まれ育った私にとって、主人の故郷である山口県下関市での地方暮らしは初めての経験でした。それも代々政治家の家柄ですから、かなり緊張して嫁いだことを思い出します。でも、東京でずっとやってみたかった、自然の中を自転車で思いきり走り回ることや、犬を飼って一緒に散歩することなどを満喫しているうちに、地元の皆さんともすっかり仲良くなって、今ではしばらく帰省しないでいると下関に帰りたくなります。政治家の妻としても大先輩である義母は、今も私たちの上の階に住んでくれていて、とても心強い存在です。

鳴海 2006年に晋三先生が首相に就任され、昭恵さんは5年5ヶ月ぶりに誕生したファーストレディとしても注目を集めました。外交の場面でも数多く重要な席にご一緒されていましたね。

安倍 各国の政府要人とお話させていただく機会が多かったのですが、皆さんとても優しくて親しみの持てる方々ばかりでした。アメリカでは当時のブッシュ大統領夫妻との晩餐会で大統領の隣に座らせていただいた際「イラクに行った若い人たちの家族に会うのが辛い」と涙を流していらっしゃいました。一国の大統領という立場で辛い決断をしなければならなかった心境が伝わってきて、私も一緒に泣いてしまいました。
 いろいろな想いを抱えながらも、様々な案件を決断しなくてはならない立場におかれると、精神的にタフであったり、気持ちの切り替えが上手でなくては心身にたいへんな負担がかかってしまうことを実感しました。

鳴海 私のような立場からは想像もできませんが、晋三先生も相当な心労があったのでしょうね。

安倍 首相現職中の後半は、体調も相当良くなかったようです。辞任後、入院中の主人に「政治家を引退してゆっくり暮らしましょう。」と提案したのですが「いや、それは違う。皆の代表として選んでいただいた以上、責任がある」と言って、ベッドの上で山積みの書類に目を通していました。政治家としての責任の重さを改めて感じましたね。

心身の健康を考える

安倍 主人の体調を回復させるためにいろいろな健康法を試してみましたが、今でも続けているのが「朝食を少なめに摂ること」で
す。時には果物だけだったり、人参とりんごのジュースだけだったりということもあります。昼はお蕎麦など軽めのもの、夜は基本的に好きなものを食べます。ただ、朝食に限らず少食にすると体調が良いようですね。

鳴海 昔から「腹八分目に医者要らず」と言われていますし、現在も唯一科学的に長寿が確認されている健康法が「少食」だそうです。
 江戸時代の観相家・水野南北さんは「食べる量を減らすだけで人相も運も良くなる」と仰っています。現代人は少し食べ過ぎなのかもしれません。

安倍 それは私も日々反省しています(笑)。
「少食」と共に心がけているのは、精神的なストレスを溜めないこと。映画のDVDを観たり、ヒーリングミュージックを聴いたりして、楽しくリラックスできる時間を作るのも良いようです。心の状態が身体に与える影響はとても大きいですよね。

鳴海 それはとても大きいと思います。「心身一如」や「病は気から」など、心と身体の関係を表す言葉はたくさんありますからね。
 昭恵さんもハードなスケジュールの中で体調管理をしていらっしゃると思いますが、特に気をつけていることはありますか?

安倍 そうですねぇ、よく寝ることでしょうか(笑)。どんなに忙しくても、毎日6〜7時間の睡眠は確保するように心がけてきました。
 それと「自然に触れる機会を持つ」ということでしょうか。壮大で美しい自然の景色を観たり、巨木や巨石などに抱きついたりすると、自分と自然が一体になったようで、とても元気になれるんです。
 これは先日主人から聞いた話なのですが、20年来全身の筋肉が痛むという難病で悩まされていた知人の奥様が「砂の中に埋まると良い」と聞いて、ビキニ姿になって首まで3時間埋まってみたそうです。すると、ずいぶん楽になったように感じたので、2回目は8時間埋まっていたところ、全身からいつも服用していた薬のような匂いがしてきて、すっかり治ってしまったというのです。
 ご本人は「長年飲み続けてきた薬の副作用が、砂のデトックス作用によって排泄されて、本来の自己治癒力が発揮されたのではないか」と仰っていました。

鳴海 人間がもともと自然界の一部であることを考えると当たり前のことなのでしょうが、そういったお話を伺うと、あらためて自然の力って本当に凄いと思いますね。

本当の幸せって何だろう?〜ミャンマーとの交流から感じたこと

鳴海 国内外においても様々な活動を続けていらっしゃいますが、特にミャンマーとはご縁が深いと伺っています。お付き合いは、どのようなきっかけだったのでしょうか?

安倍 2004年に日本財団のツアーで会長の曽野綾子先生とアフリカにご一緒させていただき「私たちにもできることが、まだまだたくさんあるんだ」と思ったことがきっかけです。
 主人に相談したところ、以前に何度か訪れたことがありアジアの中でも特に親しみを感じたというミャンマーでの活動を薦められました。それからすぐに現地の方とのご縁もできて、2006年から毎年訪問しています。
 ミャンマーは、経済的にはまだまだ貧しくて、毎日のご飯もきちんと食べられない子供もたくさんいるのですが、皆とても元気で明るいんですね。
 だからミャンマーを訪れるたびに「本当の幸せって何だろう?」と考えさせられるんです。目をキラキラ輝かせながら、家族や地域全体で助け合って生きている彼らに、毎年自殺者が3万人を超え、いじめや虐待の問題が絶えない日本がいったい何をしてあげられるんだろう・・・、経済が発展した結果に失うものが大きいのなら今のままがいいのではないか・・・、とも思ってしまうんです。

鳴海 確かに現在の日本は「心身ともに健康」とは言い難い状態だと思います。経済面の豊かさを追い求めることが当たり前になってしまった結果、本当の心の豊かさを感じにくくなっているのかもしれませんね。

安倍 ミャンマーでは「家族を隣町まで連れて行くので」とか「友人に悩み事を相談されて」などという理由で、簡単に会社を休んでしまう人が多いのですが、仕事を優先してしまいがちな日本ではちょっと考えられないことですよね。でも、よく考えてみると「仕事より家族や友人優先」という考え方は、人間として本当の「幸せの原点」なのではないでしょうか。
 いちばん身近にいる人のことを思いやる気持ちが、家族という単位から地域や国にまで広がった時のことを想像すると、世界平和へのいちばんの近道ってこういうことではないのかな、とも思うんです。

鳴海 先日、昭和30年代の東京下町を描いた「A L W A Y S三丁目の夕日」という映画を観て昔の日本は家族や地域が助け合って生活していたんだな、と感じました。「幸せの原点」について、あらためて考えさせられましたね。
 経済的な発展が何より優先されてしまったように思える現在の日本ですが、これからは物心共に豊かで、身近な人たちと共に幸せを実感できるような国づくりを目指したいものです。

安倍 本当にそのとおりですね。そういった意味でも、ミャンマーに学ぶべきところがたくさんあると思います。
 私自身、いつも何かのお役に立ちたいと思って伺うのですが、現地の方々の懐の大きさや温かさに触れ、こちらの方がたくさんの元気をいただいて帰ってくるんです。私が今できることは、ご縁のある方々に情報を発信することで、必要なものや人などを繋げるきっかけになることだと思います。お互いの国の良さを紹介していくことで、少しでも多くの人が「本当の幸せ」に気付くきっかけにしていただけたら嬉しいですね。鳴海 私も微力ながら、何かお役に立てることからお手伝いさせていただきたいと思います。
 今日は貴重なお話をいただきどうもありがとうございました。

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