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【vol.50】おすぎの名画のすゝめ Scene.08



  
 こんにちは。おすぎです。
 早いもので1月18日で70歳になりました。
 自分がそんな年になるなんて、もっと遠い未来の話かと思っていましたが、本当にその日が来たのね・・・( 笑)。ちょっぴりア然としています。
 でも、歳を重ねるって素敵なことでもあります。
 私の大好きなオードリー・ヘップバーンは晩年、ユニセフの親善大使になって「まるで人生を終えるにあたっての特別ボーナスをもらったみたい。歳を重ねるって本当に素敵なことよ」と言っていました。だから私にも、きっと誰かが特別ボーナスをくれるんじゃないかしら、って楽しみにしているのです(笑)。
 ま、そんな冗談はさておき、今回もオススメの作品を紹介しましょう。
  

「ウエストワールド」

1973年公開 アメリカ映画 監督:マイケル・クライトン

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 大砂漠の中に造られた広大なレジャーランド〝デロス〞は、アメリカ開拓時代の西部の世界、13世紀ヨーロッパ中世の世界、帝政ローマの世界の3地区に分かれていて、旅行客は好きな世界の一員として生活し、独特の冒険とスリルを楽しむ場所。一日千ドルというのに大盛況なのです。
 〝西部の世界(ウエストワールド)〞を選んだ、シカゴの弁護士ピーター・マーティン(リチャード・ベンジャミン)と友人のジョン・ブレイン(ジェームズ・ブローリン)。地上で動くものは、客以外のすべて(人でも家畜でも)実物と見分けがつかない精巧なロボットというこの世界。しかし、このロ
ボットがコントロールセンターの機能が停止したために制御不能となり、勝手に動き始めてしまいます。2人に襲いかかる黒服のロボット〝ガンマン406号〞。このロボットガンマンを演じるユル・ブリンナーの恐ろしいこと!また、ブリンナーがこれほどまでにロボットが似合ってしまうことにも驚嘆してしまったのであります。
 とにかくアイディア抜群で、心底楽しめるSFアクション映画です。 
 

「エンドレス・ラブ」

1981年公開 アメリカ映画 監督:フランコ・ゼフィレッリ
 
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 17歳のデイビット(マーティン・ヒューイット)は、15歳の美少女ジェード(ブルック・シールズ)に夢中。ジェードの父ヒュー(ドン・マレー)も母のアン(シャーリー・ナイト)も二人の仲を公認していましたが、二人が既に肉体関係にあることを知ってヒューが激怒。デイビットはジェードに会うことを禁止されてしまいます。しかし、そのことでジェードへの想いが却って増してしまったデイビットは、ジェードの家に火をつけてしまう・・・というのがオープニング。もちろん、デイビットは逮捕され、裁判でジェードに会うことを禁じられてしまいます。それから2年。晴れて自由の身になったデイビットでしたが、ジェードを忘れることができず・・・。果たして、2人の恋の結末は?少年少女の激しい恋のストーリーです。
 15歳のブルック・シールズがたいへんな話題になり、ダイアナ・ロスとライオネル・リッチーの主題歌「エンドレス・ラブ」も大ヒットしました。
 ちなみに、デイビットに放火を唆す友人役でトム・クルーズがチラリと顔をみせます。 
 

「華麗なる賭け」

1968年公開 アメリカ映画 監督:ノーマン・ジュイソン
 
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 原題は〝トーマス・クラウン・アフェア〞ですから、この邦題はすぐれたタイトルと言えるでしょう。何しろ、スティーブ・マックィーンとフェイ・ダナウェイの競演ですから、〝華麗〞であることは確かなのです。
 トーマス・クラウン(スティーブ・マックィーン)は金持ちでハンサム、しかも洗練された紳士である・・・が、実は泥棒にかけては異常な才能と情熱の持ち主。ある日、彼は以前から計画していた一大銀行強盗を実行します。
 4人の部下に指令を送り、ボストン銀行を襲撃。手に入れた260万ドルの現金に自分のお金を足して、ジュネーブ銀行に預金します。ボストン警察のマローン刑事(ポール・バーク)が捜査に乗り出しますが、手掛かりは何ひとつ得られません。一方、被害を受けた銀行が加入していた保険会社はビッキー(フェイ・ダナウェイ)に調査を命じます。美術品の競売会場でクラウンに会い、自分は銀行強盗の犯人を調査していると名乗り出るビッキー。その挑戦を受けるクラウン。そして、恋愛ゲームのような奇妙な駆け引きが始まります。
 2人がグライダーに乗って空を飛ぶシーンで流れる主題歌「風のささやき」も素敵です。
 

おすすめの新着映画「きっと、星のせいじゃない」

監督:ジョシュ・ ブーン
原題:The Fault in Our Stars 配給:20世紀フォックス
2月20日(金)より、TOHOシネマズ 日本橋他全国公開中!
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 ヘイゼル・グレース(シャイリーン・ウッドリー)は末期の肺がん患者。今は薬が効いているので生活は出来ているけれど、いつも酸素ボンベを引いています。ある日、ヘイゼルは嫌々参加したガン患者の集会で、片脚を切断して骨肉種を克服したオーガスタス・ウォーターズ、通称ガス(アンセル・エルゴート)と出会い、恋におちます。
 17歳のヘイゼルと18歳のガス。不治の病にかかった若い男女の話といえば、悲しいストーリーでは・・・と思う人が多いと思いますが、とんでもない!眩しいくらいの明るさと、抱えきれないほどの希望が描かれています。
 後半はやはり涙になりますが、それまでの2人のやりとりや、周りの人たちの強さと優しさが、自然に笑顔を誘います。
 涙の向こうに感動がある素晴らしい作品です。
 

プロフィール・映画評論家 おすぎ


1945年 神奈川県横浜市生まれ。
阿佐ヶ谷美術学園デザイン専門部卒業後、デザイナーを経て「歌舞伎座テレビ室」製作部に勤務。
1976年 ニッポン放送「オールナイトニッポン」で映画評論家としてデビュー以来、テレビやラジオへの出演、新聞・雑誌への執筆、トークショー開催など多岐にわたって活躍している。
いまニッポンでいちばん信頼されている『劇場勧誘員』。
著書に「おすぎです 映画を観ない女はバカになる!」(主婦と生活社)、「バカ!バカ!バカ!」(ぺんぎん書房)、「愛の十三夜日記」(ダイヤモンド社)、「おすぎのネコっかぶり」(集英社文庫)などがある。
 

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