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Vol.126 10月 不快感も違和感もからだの声


 健康に関する様々な情報が溢れている中で、健康のために本当に大切なのは「からだの声を聞くこと」だと思います。
 今月も引き続き「からだの声を聞いて健康を保つ」というテーマでお話します。

 健康情報誌「日経ヘルス(日経BP社刊)」の副編集長として様々な健康情報を世の中に送り出し、現在もフリーライターとして活躍中の北村昌陽さん。
 今回も北村さんの著書「カラダの声をきく健康学」から、からだの声を聞くことの大切さを学んでいきたいと思います。

我慢しないと便秘は治る

 「食べること」や「寝ること」、そして「出すこと」は、生きものがあ本能的に備えているはたらきです。
 「快食・快眠・快便」が健康の秘訣であることは、こうした本能的なところの健康度がとても重要であることを
教えてくれています。
 ところが、この「たべたものを出す」というじつに当たりまえのはたらきが、なかなかスムーズにいっていない、
俗に言う「便秘」といわれる症状の方々が年々増加している傾向にあるといいます。特に、20代から30代の女性
では、約半数が便秘を抱えている、というデータもあるようですから、これはなかなかたいへんな数字です。
 慢性の便秘には、腸のぜん動運動が弱っていたり、精神的なストレスが関係していたり、と様々な原因があり
ますが、「便秘の患者さんには、まず間違いなく便意を我慢していた時期が見つかる」と仰るのは、北海道旭川市
に在るくにもと病院院長の國本正雄先生。國本先生は、便秘関連の著作を何冊も書いていることから
「ドクターデル(出る)」の異名を持つほどの、いわば便秘のプロフェッショナルです。
 國本先生曰く、学校では個室に入るのが何となく恥ずかしくて、社会に出てからは職場の雰囲気や接客の
タイミングなどでいつも我慢をしてしまうことが重なり、その結果便秘につながってしまうことが多いそうです。
 日常的な我慢の積み重ねが「便意」という「からだの声」を遠ざけてしまっているというわけですね。
 からだの声を遠ざけていたことが便秘の原因なのであれば、便意を感じたらすぐに排泄すること、つまり
我慢せずにからだの声に素直に従うことが便秘を改善するコツということになります。 
 自然界ではすべてが循環していますから、私たちのからだも「食べて出す」という循環がたいせつです。
自然界では「我慢」という言葉は存在しません。自然の一部である私たちも、我慢をせずに、からだの声に耳を
傾けることで便秘は自然に治っていくのです。

不快感も違和感もからだの声

 前回お話しした「肩こり」や今回の「便秘」などは、慢性的になる前に、からだが何らかの声を発しているものです。
そうした「からだの声」をどの段階で氣づけるかが、その後の健康状態を大きく左右します。
 「何となく・・・」と感じる程度の不快感や違和感も、立派なからだの声。この段階で何らかの対処が出来れば、
体調を大きく崩す心配はほとんどありません。
 また、からだが「氣もちいい」と発する声に耳を傾けることも健康にとってはとてもたいせつなことです。
氣持ちいいと感じることは、自然治癒力や免疫力を高めてくれる効果があるからです。
 「不快感や違和感を感じることはしない」
 「氣持ちいいと感じることをおこなう」
 とてもシンプルですが、もっともたいせつな健康のコツだと思いますよ。 

参考文献 「カラダの声をきく健康学」 北村昌陽 著 (岩波書店)

「健康の基本~心と体を健康にするカンタン習慣63~」(1,400円+税)
 鳴海周平・著 帯津良一・監修

「こころとからだの健康タイム」10年間の連載を集大成した本がついに完成!!
 エヌ・ピュア代表の鳴海周平が25年間に亘って研究・実践してきた健康のコツを
わかりやすく解説している健康本の決定版です。

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