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Vol.071 03月 「筋肉」と「疲労回復」のおはなし


 ♪もうすぐ春ですね~♪ 皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 今回は、外で身体を動かす季節に入る前の予備知識ということで「筋肉」と「疲労回復」についてお話したいと思います。

「赤身」と「白身」どちらがお好き?

 赤身の魚と白身の魚、あなたはどちらがお好きでしょうか?

 まあ、どちらがお好みでも良いのですが(笑)、魚の身の色が違うのは、ふだん使っている筋肉の違いからきているようです。
 赤い筋肉の多いマグロは、ずっと泳ぎ続けていることが出来ますし、ヒラメなどのように白い筋肉の多い魚は、ふだんのんびりしているように見えますが、身の危険を感じるとパッと瞬間的に移動することが出来ます。つまり、赤身魚は持久力に、白身魚は瞬発力に優れているということになりますね。

じつはこれ、人間にも当てはまっているようで、持久力が必要とされる長距離ランナーは赤い筋肉の割合が多く、短距離ランナーや高跳び、幅跳びなど瞬発力を必要とする競技の選手には白い筋肉の割合が多いと言われています。

また野球では、一球投げる毎に筋繊維が5本切断されますが、2時間後には20%太い筋繊維となって生まれ変わっているそうです。

筋肉はこのように使い方や必要に応じた形で、いろいろと変化をするのです。

火事場の馬鹿力

 かなり前に放映されたテレビの歌番組で、歌手の大川栄策さんが、大きなタンスを持ち上げていたのを見て、驚かれた方も多いのではないでしょうか。(古すぎてわからないですか?)

「あんな大きなタンスを持ち上げるなんて、自分にはとても出来ない」と思っているから驚くことになるのですが、実は私たちも火事や地震など、急を要する事態に陥った時には、ふだん想像も出来ないような力を発揮することがあります。通常はとても持ち上げることの出来ないような重いものを、ヒョイッと軽々持ち上げてしまうんですね。

 ふだん私たちの身体は、あまり無理をしないように、脳が無意識で筋肉にブレーキをかけています。「火事場の馬鹿力」は、身に危険を感じた時などにこのブレーキが外れ、発揮される力です。ふだんの10倍の力が計測された報告もあるという、この「火事場の馬鹿力」。

私たちの中には、まだまだ大きな可能性が眠っているようです。

元気のコツ

 筋肉痛や筋肉疲労、皆さんも体験したことがあるでしょう。この痛みや疲れの原因になっているのが「乳酸」という物質。糖分などの代謝によって発生するといわれるこの「乳酸」は、血流を良くすることなどで簡単に流すことが出来ます。身体を動かしたり、入浴したりすることで何となく疲れがとれた感じがするのは、こうした理由からなんですね。

 筋肉にはたくさんの血液が流れていますから「身体をよく(こまめに)動かすこと」や「入浴で身体(筋肉)を温め、血液の循環を良くすること」は、手軽に元気を取り戻すことが出来る「健康のコツ」です。

 百歳以上の元気なお年寄りの研究をしている直木賞作家の志茂田景樹先生によると、こうした元気なお年寄りには「自分の身の回りのことは何でも自分ですること」や「とにかくこまめに動いていること」という共通点があるそうです。

 また医学関係者からは「体温が1度上がると免疫力が約30%上昇する」という報告もあります。

 身体を動かすことで、血液の循環が良くなり体温も上がりますから、健康になれるうえに、暖房代も節約出来ます。(笑)まさに一石二鳥の健康法ですね。

参考文献 平石 貴久 著 「医者以前の健康の常識2」(講談社)
米山 公啓 著 「間違いだらけの健康常識」(永岡書店)

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