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Vol.067 11月 食生活、目からウロコの「新」常識


 健康に関する常識は、医学の進歩と共に変わっていることがあります。

 あなたが「良い」と思って行っている健康習慣は、本当に身体に良いのでしょうか?

 最新の情報に基づいて、一緒にチェックしてみたいと思います。

うなぎを食べる時には、梅干を食べるな!?

 見出しのような「食べ合わせ」の言い伝え、聞いたことありませんか?

 他にも、天ぷらとスイカ、柿と蟹、など「一緒に食べない方が良い」という組み合わせについては、古くからいろいろと伝えられてきました。

 しかし現在、こうした「食べ合わせ」に関する言い伝えには医学的な根拠はない、とされています。

 例えば「うなぎと梅干」については「酸っぱい梅干を食べると、悪くなったうなぎの味がわからなくなる」という説が有力のようです。

 確かに「食べ合わせ」に登場する食材には、サバやエビ、蟹など、単品でも注意が必要なものが多いですね。

 但し、東洋医学的な観点からは「陰と陽」という分類に基づいた「食の相性」というものが存在します。気の遠くなるような歳月をかけて伝えられてきた「食べ合わせ」には、もしかしたらもっと奥の深い健康のヒントが隠されているのかもしれません。

 「食べ合わせ」については、「気にし過ぎない程度で、参考にする」というスタンスがよいでしょう。

コレステロールは悪者か?

 「コレステロール」というと、何となく悪いイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?コレステロールは「悪玉」と「善玉」という呼び方で、分けられていることをご存知の方も多いと思います。

 でも実際には身体の中でとても重要な役割を果たしています。

 「悪玉コレステロール」は、肝臓で作られたコレステロールを、身体の必要な箇所に運んでいく役割を持っています。ところが運んでいる途中で活性酸素などの攻撃にあってしまうと、運んでいるコレステロールが血液中にばらまかれてしまうんですね。これが動脈硬化の原因になる可能性が高いということで、すっかり悪者呼ばわりされている、というわけです。

 いっぽう「善玉コレステロール」は、体内の余っているコレステロールを回収して歩く「回収屋」の役割を持っています。動脈硬化の原因をきれいに掃除してくれるから「善玉」と呼ばれているのでしょう。

 「善玉」と「悪玉」(呼び方は悪いですが)、どちらのコレステロールも、私たちの健康には欠かせないものなのです。

 ちなみにコレステロールの約80%は肝臓で作られていて、食べ物から摂取するコレステロールは20%ほど。

 「コレステロールを気にしたメニュー」も、度を過ぎるとかえって良くないかもしれません。何事もほどほどに、が一番大切です。

卵とコレステロールの関係

 「卵を食べると、コレステロールが多くなる」という話を聞いたことはありませんか?

 この情報の発端は「ロシアの医学者が、鶏卵などの動物性タンパクをウサギに大量投与した結果、血中コレステロールが異常に高くなってしまった」という研究結果からきているようです。

 しかし、よく考えてみると草食動物であるウサギに卵を与えては(しかも、大量に)、異常をきたすのは当然のこと。人間にそのまま当てはまるとは考えにくい、と思います。

 卵にアレルギーを持っている人や、何らかの理由でお医者さんから卵の摂取を止められている人以外は、毎日食べても何の心配もいらないでしょう。

 ただ理想を言えば、放し飼いにして良い餌を食べた鶏の卵は、やはり味も栄養価もまったく違います。

 卵に限らず、食材に関しては「なるべく自然に近い状態のものをいただく」ことが身体にも心にも良いですね。

参考文献 米山 公啓 著 「間違いだらけの健康常識」(永岡書店)

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