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Vol.059 03月 体調を整える2つの方法~その2「冷やさないこと」


 「事が起こる前の何らかの兆し」のことを、前兆といいます。ふだんあまり気にしていないほんの少しの身体の変化が、実はあなたの将来の健康を暗示しているとしたら・・・。

今回は、前回に引き続き「身体に起こる前兆」を感じた時に、自分で体調を整える方法「その2」についてお話をしたいと思います。

体調を整える2つの方法

 身体は常に様々なサインを発しています。「何だかいつもと違うな。」と感じたら、それは身体が何らかの兆しを伝えているということ。こうした兆しがあった時、早めに対処することで、私たちは自分の体調を整えることが出来ます。

 医学博士の石原結實先生は具体的に2つの方法を薦めています。一つめの「食べ過ぎないこと」については、前回ご紹介しましたね。

今回は2つめの「冷やさないこと」についてお話したいと思います。

50年で1度も?

 50年前、平均体温は36.8度ありました。それに比べて今は36度前後。つまり1度も下がっているのです。体温は1度下がると、免疫力が30%落ちると言われていますので、この50年間の変化は人類にとって、ある意味危機的な状況を作り出していることになります。ガン細胞は35.0度で最も繁殖し、39.3度で死滅するそうですから、熱のチカラって本当に凄いですね。

マラリアの効用

 ヨーロッパにある小さな村のお話です。この村の湿原に沼があって、ここから発生する蚊に刺されることが原因で、毎年マラリアにかかって高熱を出す住民が多数出ていたそうです。そこで、住民はこの沼を埋め立ててしまいました。おかげで翌年から蚊は発生しなくなり、マラリア患者もいなくなったわけですが、代わりにガン患者が急増してしまったというのです。マラリアによる定期的な発熱が、ガンという大きな病気をずっと抑えてくれていたんですね。

 私たちの健康にとって、熱がいかに大切なものかがわかります。

身体を温める食べ物・冷やす食べ物

 食材で「身体を温めるもの」と「身体を冷やすもの」の見分け方を覚えておくと、自分自身で「身体を温める」料理を簡単に作ることが出来ます。

 「温める」「冷やす」の目安は、大まかに分けて「産地」と「色」が大切なポイントになります。

1・産地が北の食べ物は身体を温め、南の食べ物は身体を冷やす

 ①の判断基準で見分けると、北で収穫される食べ物(じゃが芋やそば、リンゴ、鮭など)は、身体を温め、南で収穫される食べ物(バナナやパイナップル、スイカなど)は、身体を冷やす働きがある、と考えられます。

2・黒や赤の食べ物は身体を温め、白や青の食べ物は身体を冷やす

 ②の判断基準で見分けると、小豆や黒砂糖、赤ワインなどは身体を温め、牛乳や白身魚、白砂糖などは身体を冷やす性質をもっているということになります。

 北に暮らす人々は、北で収穫されたものを摂取することで、はるか昔から厳しい寒さを乗り越えてきました。また、赤は「暖色」といわれていますし、黒い色は太陽熱を吸収しやすい色として、寒い時期の衣類にもよく使われますね。

 他にも、野菜類では「根野菜(大根や人参、芋類など)は身体を温め、「葉野菜」は身体を冷やす、「硬い食べ物(玄米やゴマなど)」は身体を温め、「柔らかい食べ物」は身体を冷やす、などの目安があります。

 黒砂糖を使った黒豆の「煮豆」や、紅茶に生姜と黒砂糖を加えた「生姜紅茶」は、味も良く、手軽に身体を温めてくれるということで、医学博士の石原結實先生もお薦めしています。

 他にも「夏でもシャワーで済まさず、入浴すること」や「よく歩くこと」などでも、身体を温めることが出来ます。

「身体に起こる前兆」に気付いたら「食べ過ぎない」で「身体を温めて」みましょう。少しぐらいの不調であれば、自分で簡単に体調を整えることが出来ると思います。

参考文献 石原 結實 著 「前兆に気づけば病気は自分で治せる」(三笠書房)

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