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Vol.036 04月 「笑い」と免疫力の関係


もうすぐ春ですね。季節の変わり目には体調の変化に気をつけて、快適に過ごしたいものです。今回も免疫力についてお話したいと思います。

リンパ球はリラックスで増える!

 前回までの話で、私たちの免疫力の源は白血球であるということ。そしてその白血球は、顆粒球(かりゅうきゅう)とリンパ球という種類に分かれること。さらにストレスを感じたり、緊張の状態が長く続くと「顆粒球」が、逆にリラックスの状態が続くと「リンパ球」の割合が増える、ということをお話しました。実際末期のガン患者さんは、顆粒球の割合が極端に多い事が確認されています。つまりガンという病気は、長い期間、ストレスや緊張などが蓄積して起こる症状である可能性が高い、という事ですね。

 私たちのふだんの生活を見つめなおしてみた時に、改めてリラックスをする時間をとっているでしょうか?ストレス解消の方法としてのスポーツやカラオケ、登山などの趣味の時間をもつことと同様、静かな時間をのんびり過ごすという事もリンパ球のバランス調整に役立ちます。

適度なストレスは必要?

 いっぽう、リラックッスし過ぎる事での弊害というのもまたあるようです。

花粉症やアトピー性皮膚炎、アレルギー性ぜん息などの患者さんには、リンパ球過多の傾向があるといわれています。つまりリラックスし過ぎの現代を反映した症状ということもいえますね。ですからこういった症状の患者さんが、林間学校や臨海学校などの非日常的な冒険をすると、途端に症状が軽くなってしまうことが多いのです。

永田式という農法は、なるべく水や肥料を与えないようにして育てます。また赤木幸一さんの多収農法では、カボチャのツルが2メートルくらいになったら根を掴んで引っ張り、一度引きちぎってから大切に育てます。どちらの農法も、一時的に野菜にたいへんなストレスをかけますが、そうすることで野菜のもっている力を最大限に引き出して、美味しい野菜が出来上がります。

人間にも適度なストレスというのは必要なのかもしれませんね。

「笑う」効用

 免疫力が確実に上がる方法に「笑う」ということがあります。ここ数年で様々な実験が行なわれており、ガンの患者さんに定期的に落語や漫才などを見せることで、良い結果が出ている病院もあるようです。

「サタデー・レビュー」誌の編集長だったノーマン・カズン氏は、膠原病の苦しみを克服した体験談の中で「10分間腹をかかえて笑ったら、少なくとも2時間は痛みに睡眠を邪魔されることはなかった」と述べています。

 また「生命の暗号」シリーズの著者である村上和雄先生は「良い遺伝子をONにする」という言い方で笑いの効用を科学的に調べています。

昔から「笑う角には福来る」と言いますね。何が起こってもとりあえずは笑ってみる、という習慣を是非心がけたいものです。

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