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【vol.88】星澤先生のクッキングれしぴ「食は夢のかけ橋」第52回


hosizawa88

鶏肉と厚揚げちゃんこ鍋 4人分

●鶏もも肉・・・・・・・・・・・・・・・・・1枚
●細切り昆布・・・・・・・・・ひとつまみ
●米油・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●厚揚げ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1丁
●生シイタケ・・・・・・・・・・・・・小8枚
●小松菜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2株
●長ネギ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1本
●ニンジン・・・・・・・・・・・・・・・50g
●大根おろし・・・・・・・・・カップ1杯
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・カップ6杯
●しょうゆ・・・・・・・・・・・大さじ4杯
●みりん・・・・・・・・・・・・・大さじ3杯
●味噌・・・・・・・・・・・・・・・大さじ2杯
●粗みじん唐辛子・・・・・・・・・・・少々
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯

① 鶏もも肉は一口大に切り、厚揚げもキッチンぺーパーで油を押さえてから1㎝幅に切り、生シイタケは飾り包丁して、小松菜は3,4㎝長さ、長ネギは斜め切り、ニンジンは薄切りし、大根は摺おろして、酢を少々混ぜておきます。

② 鍋に油を熱して鶏肉と昆布を焼きます。水と調味料を全部入れて材料を入れ、味が染みたら大根おろしを加え、粗みじん唐辛子をふっていただきます。

 

解説 
 ちゃんこ鍋一つとご飯でお相撲さんは栄養を摂りますので、バランスの取れた材料を使う必要が有ります。美味しいちゃんこ鍋を食べられることで、練習にも力が入りそう。
千代の富士のちゃんこ鍋を頂いたことが有りますが、緊張していてどんな内容だったか良く覚えておりませんが、幕下力士は体を洗う間もなく食事の用意をしていたのが印象的でした。「だから早く強くなるんですよー!!」

 


皆でひとつの鍋を「ちゃんこ鍋の思い出」

 生きている間にどれだけ多くの料理を食することが出来るかが、私にとって人生の広がりや楽しさでもあります。
 忘れ難い食体験はいくつかありますが、ちゃんこ鍋がそのひとつです。千代の富士親方が北海道福島町(親方の出身地)巡業の時、友人に連れられて御馳走になったのがちゃんこ鍋デビューでした。
 ちゃんことは所説有るようですが、ちゃん(父ちゃん)とこ(子)が一緒に相撲部屋で食べる鍋を云い、東京の郷土料理にもなっているとか。巡業ではおかみさんがいませんので幕下の力士が、けいこを早めに切り上げ、体を洗う間もなくちゃんこ鍋の用意をし、お客さんのためのお膳の用意もしなくてはなりません。見よう見まねで覚えたのでしょう、ぎこちない素振りで懸命に動いていました。
「大変ですね、けいこの後休む間もなく取り掛からなくてはならないのですね」と話したら親方は間髪入れずに「だから早く偉くなるんですよ!」なるほど、そうですね。沢山の山や海の産物が入った醤油味の鍋は今まで食べたどの鍋とも違う美味しさでした。取り合いでは、力士があの大きな体重を土俵下まで落ちたり力士の下になったりすると、その音が観客席まで響いてきます。
「土俵下まで落ちると痛いのでしょうね?」と聞くと「だから早く強くなるんですよ!!」はい、ごもっともです。多くの力士が丸みを帯びているのに、千代の富士は筋肉質で、その動きは俊敏で力強く、見事な勝ちっぷりでした。
 函館から一時間半ほど走ると津軽海峡に面した漁師町福島町があり、昔から子供相撲や女相撲の文化が残る街で、千代の富士の前に千代の山という力士が活躍したことから、相撲の町としても有名で、二人の功績を見ることが出来る「横綱千代の山、千代の富士記念館」があり、多くの遺品が展示されています。
 町には力士の同級生も居て修行に出た当時のことや、きつくて逃げ帰ってきた当時の事を聞きました。
 力士の体は、筋肉の上に脂肪をまとった様になっていて、少々の事では怪我をしない体造りをしている訳で、その元がちゃんこ鍋という訳ですね。野菜や肉、豆腐や揚げの入った具沢山の汁に、お腹を空かせてたっぷりのご飯を食べる事で作られる常人離れした躯体が出す技で人々を魅了するのでしょう。
 食事が稽古の基本にあることをちゃんこ鍋でも知ることが出来ました。
 相撲よ永遠なれ!
 

プロフィール・星澤クッキングスタジオ 代表取締役 星澤幸子

 料理研究家・北海道南富良野町生まれ。
 札幌テレビ「どさんこワイド」料理コーナーへの生出演は1991年の
番組開始から34年、8000回を達成。料理の内容とキャスターとのやり取りの
面白さが幅広い層から人気を集めている。
 日本テレビNG集では毎回「星澤幸子先生編」として全国に紹介され、
有吉弘行さん司会の「有吉反省会」や、zipのご当地有名人に出演を
果たすなど全国にも活躍の幅を広げる。
 2009年「東久邇宮文化褒賞」、翌年には「北海道食育推進優良活動表彰」
を受賞。
 2015年イタリア・ミラノでの食の世界万博において料理講師も務める。
 料理コーナーへの生出演回数は現在もギネス記録を更新中。
 

 

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