Vol.135 07月 自らの心と書いて 「息」
北海道もいよいよ暑い季節の到来ですね。短い夏を存分に満喫いたしましょう!!今月も引き続き「漢字から学ぶ健康のコツ」をお楽しみください。
自らの心の状態は「息」に現れます
「息」という字は、自らの心、と書きます。
こころの状態が「息」に反映され、「息」の状態もまたこころに反映されていることを表しているのだと思います。
リラックスしている時や、楽しくこころ穏やかな時などは、深く、ゆっくりとした呼吸ですが、逆に、仕事に追われていたり、ストレスを感じていたりする時などは、浅くて早い呼吸になっています。
そんな時に、大きく深呼吸をするとなんだか氣持ちが落ち着くのは、呼吸もまた、こころに働きかけているからです。
息を整えると、こころも自然に整います。
氣持ちが迫っていたり、落ち込んだりした時には、こころ穏やかな時のように「深く、ゆっくりとした呼吸」をしてみましょう。
呼吸が、こころとからだをゆったりとリラックスさせてくれるはずです。
「呼吸」は本来、読んで字の如く「吐いてから、吸う」ものです。
これからまさに生命の活動が始まろうとする赤ちゃんは「オギャーッ」と泣いて(息を吐いて)生まれてきますし、人が亡くなる時は「息を引き取る」と言いますね。
人間界での一生も、吐いて始まり、吸って旅立つようになっているというわけです。
このことは、「呼吸は、吐く方に意識を向けましょう。」という、様々な「呼吸法」の教えにも通じています。
〈息を整えてみましょう〉
心身統一合氣道会会長の藤平信一先生に教わった「氣の呼吸法」をベースにした息の整え方です
① 先ずはリラックス。肩の力を抜いて、楽な姿勢になりましょう。
立っていても、座っていても、寝ていても構いません。リラックスしていることがたいせつです。(座っておこなう場合は、腰骨(仙骨)を立てて、両肩を上下に動かしやすい姿勢がいいでしょう)
② 呼吸に意識を向けながら、ゆ~っくりと息を吐きます。無理のない程度に、なるべく長~く吐いてください。(口を「あ」の形にすると、吐きやすくなります)
③ 吐き出したら、あとは自然に入ってくるはずです。静かに、ゆったりと、鼻先から花の香りを嗅ぐように吸います。氣持ちの良い程度に数回繰り返しましょう。
※ 慣れてきたら、最後に吐く息が無限小に静まっていく感覚があるはずです。呼吸のリズムに合わせて心身が浄化され、エネルギーがチャージされるイメージを組み合わせてみるのもよいでしょう。
お腹に意識を置く「腹式呼吸」や、足の裏に意識を置く「足心呼吸」など、様々な方法がありますが、いずれの方法においても、リラックスして、こころが穏やかな時の呼吸のように、なるべく長く、ゆっくりと息を吐くことがポイントです。
長息(ながいき)は、長生き。
自らの心を整えるゆったりとした呼吸(息)は、健康・長寿の秘訣なのです。
参考文献 「健康の基本~心と体を健康にするカンタン習慣63」
鳴海周平 著・帯津良一 監修(ワニ・プラス刊)
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