【vol.56】ときめきの富士|目覚めの歓び 十月二十六日 午前六時三十分 静岡県 田貫湖
夜明けの時は心ときめく。
稜線から朝陽が顔を出す時に湖に光の道が出た。
その光を受けたいと言った樹が一本あった。
ならば陽が斜めに昇るに伴い、私は少しずつ
位置を変えて光の道の中に立たせてみた。
淡き雲も山に絡んで棚引いている。
こんなに魅惑的な夜明けになった。
富士山が教えてくれた幸運の法則 その16
カレンダーのミスプリント
初めてのケースで今回は沢山の学びを戴きました。
2016年の〈ときめきの富士カレンダー〉に、ミスプリントが見付かったのは昨年の12月上旬です。7月24日が29日になっていました。
それ迄に大半のカレンダーは発送済みで、誤植が発見された時点からは、訂正シールを貼った物を発送しました。ここからいろんな葛藤と反応が起きました。
まず、どの時点でお客様にお知らせするかです。原則的には「直ちに!」でしょうが、私が感じていたのは「今ではないなあ、近づいて来た時点で軟着陸出来る様にお知らせする方がいい」という事でした。
実はかなりのお客様にご案内していた事があります。
「ときめきの富士カレンダーは捲る度に、富士山から幸せの風が吹いて来ます。だからいっぺんにダーっと風を吹かせて幸せを吐き出さない様に、捲るのはその月が来るまで待ってくださいね。」
沢山のお客様がそれを守ってくれています。そしてワクワクして新しい月の頁を捲ってくれます。その瞬間ワーッ素敵!と声が出て、富士山から爽やかな風が吹いて、新しいステージが始まります。ときめきが幸運を呼ぶのは事実ですから。
6月になってからホームページでお詫びと共に、ご希望の方には訂正シールをお送りしますと発表しました。但しこれだけでは事務的過ぎて誠意に欠ける為、対象となる全部のお客様に1週間かけて、スタッフの女性達が電話をしました。
予想外の反応
「え、そうですか。ちょっと待って。今見てきます。あ! ホントだ。言われなきゃ気が付きませんでしたよ。」
「知っていました。わざわざお電話下さってありがとう。問題ないですよ。電話くださった事が嬉しいです。」
「大丈夫。みんな上の写真しか見ないんだから。宝物だもの。それよりね、こんな事があったんですよ。富士山のお陰です。」
「仕事をしていると、思いもかけない事は起こるものです。頑張ってください。これからも写真楽しみにしています。」
「ラッキーです。配ったお客様方にこれを材料にして、半年ぶりに訪問するいい理由が出来ました! シール50枚いただけますか。」
↓
続き。3週間後。
「お客様方に会ってシール渡して来たら、言われて初めて気が付いた人ばかり。半年ぶりに行ったので喜ばれて野菜くれたり、果物くれたりで、わらしべ長者になりました。また新しい仕事も貰いました。」
「29日が誕生日なんです。24 日生れの方には申し訳ないけど、7月に2回も誕生日があるなんて超ラッキー。富士山からのプレゼントです。大勢に影響ありません。」
「知っていました。やはり24日の私の誕生日がないのは寂しいので、シール1枚送ってください。全国に電話されているんですか。もの凄い数で大変でしょう。来年もまた注文しますよ。」
まとめて買ってくださった方。
「こちらからは渡した方に特に言いません。笑って済みます。送られてきた訂正シールは記念に取っておきます。」
「やったー。レアもんだ! 鑑定団に出せる!」
と言って直ぐにカレンダーを見に行って、「あー残念、うちのはシール貼ったのが送られてきた!」
24日が誕生日の方、訂正済みでレア物に出来なかった方、連絡が取れなかった方ご免なさい。
皆さんの素晴らしい心意気
ときめきの富士を大切にしてくださっている事に涙が出る思いです。そして、弊社もお客様に久し振りのダイレクト会話が出来て、お客様との絆を深める事に繋がり、返ってありがたい事でした。
これに甘える事なく、励ましを謙虚に受け止めて前に進みます。
これから2017年カレンダーの制作が始まります。しっかり作ります。ご期待ください。
ときめきの富士 写真家 ロッキー田中
生涯に99作のときめきの富士を世に出す現代の北斎。
富士山の世界文化遺産登録にも貢献した。サロンには全国から訪れる人が絶えない