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【vol.55】おすぎの名画のすゝめ  Scene.13



 
 こんにちは。おすぎです。
「若さの秘訣は何ですか?」って訊かれるたびに、「それは、恋をすることよ」って答えています(笑)。
 何かにいつも「ときめいている」って、とても大切だし、幸せなことだと思うのね。
 そして、若々しい先輩の生き方を参考にすることも、すごく大事。
 以前、当時78歳だった八千草薫さんとお会いした時に「どうして、そんなにお若いんですか?」って訊いたことがあるんです。
 そしたら「私は都会的な生活より、自然の中にいる方が好きなの。本当は日焼けをしてはいけないのに、時間があると、女優なんてことを忘れて、つい山歩きなんかをしてしまうんです」って教えてくれたの。
 やっぱり、自然の中に身を置くことって、とても大切なのね。
 夏の暑さに負けず、外に出る機会を作らねば、と思う今日この頃なのであります。
  

「キャバレー」

1972年公開 アメリカ映画 監督:ボブ・フォッシー

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 ブロードウェイ・ミュージカルをボブ・フォッシー監督が映画化。
 1930年代初頭のベルリンのキャバレーを舞台に、キャバレーで働く人間を描いているんだけど、フォッシーはどちらかというと、当時のファシズムを支えた人間像を活写している感じ。
 決して楽しく観るストーリーではないのに、華やかで、次々と歌われるナンバーの良く出来ていること。何時もどこかで耳にした懐かしさに溢れ、キャバレー〞も〝マネー・マネー〞もスクリーンを観ながら口ずさんでしまいたくなります。
 主演のライザ・ミネリの歌と踊り、ジョエル・グレイの素晴らしい演技は申し分なし。
 米アカデミー賞の監督(ボブ・フォッシー)、主演女優賞(ライザ・ミネリ)、助演男優賞(ジョエル・グレイ)他5部門受賞の名作です。
 

「フレンチ・コネクション」

1971年公開 アメリカ映画 監督:ウィリアム・フリードキン

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 フランスの港町マルセイユで刑事が殺され、ニューヨークでは麻薬の売人が逮捕された…。この2つを結ぶ犯罪ルートが、フレンチ・コネクションと呼ばれる大組織なのであります。
 マルセイユから運び込まれた大量のヘロインを追うニューヨーク警察のポパイ刑事ことドイル(ジーン・ハックマン)の活躍を描いたこの作品で、主演のジーン・ハックマンは米アカデミー賞主演男優賞を獲り、一躍スターの仲間入りをしました。
 犯人が逃げ込んだサブウェイでの追跡シーンのスゴさ、ニューヨークの高架線下でのカーチェイスの迫力は半端ではありません。
 アカデミー賞作品賞、監督賞、他3部門でもオスカーを受賞したハードアクションの傑作。
 

「炎のランナー」

1981年公開 イギリス映画 監督:ヒュー・ハードソン

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 アカデミー賞作品賞、オリジナル脚本、作曲、衣装の各部門で受賞した、1924年の〝パリ・オリンピック〞のマラソンに出場を目指すユダヤ人の青年と、牧師の息子が主人公のスポーツ映画。
 というと、なんだかスポ根物のように受け取られそうだけど、この作品は、人種偏見への抵抗の為に走るユダヤの青年と、片や神の為に走る若者の姿を通して、人生そのものの素晴らしさを謳いあげた感動作になっています。
 そして、この名作をより輝かせているヴァンゲリスの音楽も素晴らしい!!
 二人の若者を、ベン・クロス、イアン・チャールソンが好演しています。

 

おすすめの新着映画 「フラワーショウ!」

監督:ヴィヴィアン・デ・コルシィ
原題:Dare to be wild 
配給:クロックワークス
2016年7月2日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町
YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー!
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「チェルシー・フラワーショー」という催しを、この映画で初めて知りました。
 エリザベス女王が総裁を務める英国王立園芸協会が主催するのがそれなのです。
 この権威ある“ フラワーショー”に華やかな花を使わずに、雑草とサンザシの木だけという型破りなアプローチで挑んだ一人の若い女性、アイルランドの田舎娘メアリー・レイノルズの物語です。
 “自分のデザインした庭で世界を変えたい”という夢を叶えるため、有名なガーデンデザイナー・シャーロットのアシスタントになったメアリー(エマ・グリーンウェル)。ところが、嫌な女のシャーロットにコキ使われた挙句、長年書き溜めていたデザインノートまで盗まれてクビになってしまいます。
 どん底のメアリーは、二千人の応募者の中からわずか8枠、というフラワーショーに応募し、見事合格。さて、金メダルに手は届くのか!? メアリーを手伝う植物学者のクリスティ(トム・ヒューズ)がイケメンでチャーミングなのも魅力!!
 

プロフィール・映画評論家 おすぎ


1945年 神奈川県横浜市生まれ。
阿佐ヶ谷美術学園デザイン専門部卒業後、デザイナーを経て「歌舞伎座テレビ室」製作部に勤務。
1976年 ニッポン放送「オールナイトニッポン」で映画評論家としてデビュー以来、テレビやラジオへの出演、新聞・雑誌への執筆、トークショー開催など多岐にわたって活躍している。
いまニッポンでいちばん信頼されている『劇場勧誘員』。
著書に「おすぎです 映画を観ない女はバカになる!」(主婦と生活社)、「バカ!バカ!バカ!」(ぺんぎん書房)、「愛の十三夜日記」(ダイヤモンド社)、「おすぎのネコっかぶり」(集英社文庫)などがある。
 
 

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