Vol.153 1月 歩くことの効用
新年明けましておめでとうございます。
年末年始は食べ過ぎてしまった方も多いでしょう。
今回は、そんな方にもおススメの健康習慣です。
食後は、歩くとなぜいいか?
「食後には三百歩ほど歩くと良い」
これは、江戸時代に『養生訓』を著した貝原益軒さんの言葉です。
高輪メディカルクリニック院長の久保明先生は、糖化(老化のなどの要因)を防ぐコツとして食後の運動習慣を提唱しています。
食べた後30分から1時間ほどで血糖値はピークになるため、このタイミングでからだを動かすと糖がエネルギーとして使われ、血糖値が10~15%ほど下がるのだそうです。
そして、からだの動かし方として、久保先生をはじめ多くの専門家が勧めているのが「歩くこと」。
筋肉の約60%を占めている下半身を動かすことで、全身の血流が良くなり、穏やかなリズム運動が自律神経のバランスを調え、消化吸収をスムーズにしてくれるのです。
歩くとこんなにいいことが
下半身には、からだ全体の筋肉と血液が約7割も集まっています。
「歩く」ことは、ここを積極的に動かすわけですから、さまざまな効果があって当たりまえとも言えますね。
<歩く効用>
・糖と脂肪が燃焼して、糖尿病を予防・改善する
・血液の循環がよくなって、血圧が安定する
・新陳代謝がよくなって、健康的にダイエットができる
・ビタミンやカルシウムの吸収効率が高まり、骨粗しょう症を予防・改善する
・リズム運動がセロトニンを活性化させ、心身の健康バランス(自立神経)が調う。その結果、健康の3要素である「快眠・快食・快便」を実感できる
・脳への血流促進とほどよい刺激が、認知症などの予防・改善につながる
氣持ちよく「歩く」
私は益軒さんにならって、毎食後散歩をします。
歩数は平均千~千五百歩(10~15分)ほど。通勤時に少し遠回りしたり、外食時はいくつかの駅分を歩くようにしています。
少し食休みをした後でゆっくりと歩き始めるのですが、これがまたとても氣持ちいい。
「歩く」という字は少し止まると書きますから、時には少し止まる位くらいの、のんびりしたペースで、周りの景色を楽しみながら歩きます。
北海道に住んでいるため出不精になりがちな冬は、自宅でテレビを観ながら、その場歩き(足踏み)。面白い番組だとつい夢中になって、氣づけば30分以上歩いていることもよくあります。
25年以上体型がまったく変わらないのは、こうした習慣のおかげでしょうか。
年末年始にサイズアップしてしまった体型を戻すためにも(笑)食後の散歩はおススメの習慣ですよ。
参考文献
「健康の基本~心と体を健康にするカンタン習慣63~」鳴海周平著(ワニ・プラス)
「あなたに贈る食の玉手箱」星澤幸子・鳴海周平著(ワニ・プラス)
「医者いらずになる1分間健康法」帯津良一・鳴海周平著(ワニ・プラス)
最新刊「医者いらずになる1分間健康法」(830円+税)
帯津良一・鳴海周平著
10年以上「医者いらず」状態を継続中の健康エッセイスト鳴海周平氏が、1分間で誰もが簡単に実行できる選りすぐりの健康習慣を紹介。その驚きの効果を、ホリスティック医学の第一人者である帯津良一医学博士がわかりやすく解説します。全項目イラストわかりやすいイラストつき!!たった1分間で、一生モノの健康が手に入ります。
【本書で紹介している17の健康習慣】
1.顔をこする→内臓が元氣になる
2.耳をひっぱる→心身が元氣になる
3.指でヨガをする→痛みや不快が和らぐ
4.口元をゆるめる→疲れやダルさが取れる
5.胸に手をあてる→生命力がよみがえる
6.足全体をもむ→不快な症状が和らぐ
7.足ぶみをする→血糖値が下がる
8.お腹をもむ→快便になり免疫力が上がる
9.呼吸を意識する→自律神経のバランスが調う
10.ワカメ体操→全身のバランスが調う
11.首を温める→免疫力がアップする
12.日記をつける→自律神経のバランスが調う
13.他者と触れ合う→幸せホルモンが分泌される
14.朝日を浴びる→快眠になる
15.五感を意識する→脳とからだが若返る
16.空を見上げる→「心身自動修復機能」が働きだす
17.笑う→健康長寿が実現できる