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Vol.133 05月 便りがあるのは元気な証拠? 「便」


 北海道もいよいよ桜の季節。外を歩くと、新緑がとても氣持ちいいですね。
 今月も引き続き「漢字から学ぶ健康のコツ」をお楽しみください。

体内の健康状態を教えてくれる「からだからの便り」 便

 とてもシンプルな考え方ですが、私たちのからだは入ったものが出てくるようにできています。
つまり基本的には「何を食べたか」ということが、排泄される「便」の状態にも大きく関係しているということです。
 便は、読んで字の如く「便り」ですから、からだの健康状態を教えてくれる手紙の役割を果たしています。
「ペットを飼う時は、お尻が汚れていない(便のキレが良い)生体を選ぶと良い」と言いますが、これは紙で拭かなくても良いくらいキレの良い便が、理想の健康便ということです。
 ホリスティク医学の第一人者・帯津良一医学博士の病院に勤めている婦長さんは、ある玄米菜食中心の食事療法研修に参加していた際、いっさい紙を使わなかったほどキレの良い状態が続いていたそうです。
「食べたものが出る」と考えると、この体験談から理想の食事が見えてきますね。

「便」を別の漢字で表すと「糞(ふん)」。
じつは、この文字をよ~く見ると快便・理想便に必要なことがわかります。
「糞」という文字を分解すると「米」が「異なる」。
つまり、理想便のためには米(穀類)をしっかり食べると良いのです。
 歯の構成比率からもわかるように、人間は「穀食動物」なので、穀類をしっかり食べると消化器官がスムーズに働き、排泄も自然の摂理に適った状態になるのです。
「からだから良い便りをもらうためには、穀類をしっかりと食べる」ということを、この二つの漢字は教えてくれています。 
私たち日本人が、どれだけ「豆」を大切な食べものとして扱ってきたかは、次のような漢字にも表れています。

念とは今の心です 念

 「念」という字は「今の心」と書きます。
 こころとからだは繋がっていますから、今のこころは、そのままからだの健康状態にも反映されていることになります。
「念」とは氣持ちや想いのこと。
 先人たちは「どんな氣持ち(想い)で過ごすことが、こころとからだの健康に良いのか」ということを「念」という漢字で教えてくれているのではないでしょうか。
 詩人の坂村真民さんは、次のような詩を詠んでいます。

「今」
  大切なのは
  かつてでもなく
  これからでもない
  一呼吸
  一呼吸の
  今である

「今」を生きる
  咲くも無心
  散るも無心
  花は嘆かず
  今を生きる

 何度詠んでも素敵な詩ですねぇ。
 花は、余計なことはいっさい考えずに、無心でその生涯をまっとうします。
 花が「自然の摂理」を体現しているのだとすると、同じく自然界の一部である私たちもまた、未来のことを思い煩ったり、過去のことを後悔したりすることは、本来必要のないことなのかもしれませんね。
 今のこころが、からだを動かし、健康や環境を創っているのであれば、たいせつなのは、今、目の前にいる人や、今、目の前にあることをたいせつにする、ということ。
「念」という字は、そうした自然の摂理を教えてくれているように思います。

 参考文献 「健康の基本~心と体を健康にするカンタン習慣63」 
    鳴海周平 著・帯津良一 監修(ワニ・プラス刊) 
 

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