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Vol.117 01月 風邪と下痢は身体の大掃除?


 新年、明けましておめでとうございます。
 「1年の計は元旦にあり」。年の初めに健康に良い習慣をつけると、今年も1年健康でいられますよ。
 今回もベストセラー作家の五木寛之さんが実践している「養生法」を紹介したいと思います。

 健康法や養生法の研究家としても知られているベストセラー作家の五木寛之さん。
 長年さまざまな健康法を試してきた五木さんは「頭で判断するよりも、気持ちがいいか、
 楽しいか、長続きするか、自分に合っているか、それがすべて」と著書の中で述べながら、
 現在実践している養生法を紹介しています。

風邪と下痢は身体の大掃除?

 咳や鼻水が出る、頭が重くなる、熱が出る…よく言う「風邪」と言われる症状です。
また、食べ合わせが悪かったり胃腸が不調だったりした時には「下痢」をする場合もあります。
どちらも、一般的にはあまり歓迎されていないようです。

 ところが、整体協会の創始者である野口春哉先生は「風邪の効用」という書著の中で
「風邪と下痢は身体の掃除である」ということを述べています。
 長年たくさんの患者さんの体を診てきた経験から「風邪を引いた後には、
身体の歪みが整えられている」と言うことを発見したのだそうです。
身体のどこかに偏って疲れが溜まったり、バランスが崩れているような時に、
それを元の健康な状態に戻そうとする働きが「風邪」や「下痢」という形で現れる、ということなんですね。

 五木寛之さんは、この考え方に深く共感し「たまには風邪をひくのもいいものだ」という考えに至ったそうです。
そのかわり「引くからにはちゃんと上手に引かなければいけない」とも仰っています。

上手に風邪をひくコツ

 ①偏り疲労を整えようとするのが風邪なので、身体を弛めることが大切
 ②熱は必要があって出ているので、無理に下げようとしないこと
 ③身体を温めること
 ④食欲がない時は無理に食べないこと(水分は多めに摂取するとよい)
 ⑤熱がいったん平温以下に下がる時期(治りかけ)を安静にして過ごすこと

 こうした心構えを持ちながら「薬になるべく頼らずに、身体が整っていく経過を楽しむ」くらいの
心の余裕が大切なのだと思います。
 体調を整えてくれる風邪や下痢に、感謝の気持ちがわいてきませんか?

「朝ご飯」は食べる?食べない?

 インドには、70年以上食べ物も水も摂らずに生きている方がいるそうです。
国が、そのメカニズムを解明しようということで、専門家を集めて調査をしたところ、
検査入院中の15日間も一滴の水も飲まず、トイレにも行かなかったそうです。(インド人もビックリ!!)
人間の身体の神秘をあらためて考えさせられますね。

 千日回峰という荒行があります。
 時には1日80キロもの距離を歩いたりするのですが、行者さんの食事は1日2回。
豆腐やじゃが芋、少しの麺類といった小食で、一般的なカロリー計算では不可能な運動量だそうです。
 インドの聖人や行者さんの食生活は、現代の栄養学ではとても説明が出来ません。

 五木さんの友人にも、1日3回ケーキが主食の夫人や、毎日3食うなぎを食べている作家さん、
肉が大好きで「毎朝ビフテキでも平気」と言っていた93歳の女性評論家など、
いろいろな食生活の方がいらっしゃるそうです。

 食べ物や食べ方にはいろいろな説がありますが、五木さんは「なにが良いか、悪いかではなく、
個人の体質の問題です。」と仰っています。
 また「何回か食べてみて、ちょっとこの系統のものは合わないな、と思えばそれは避けたほうがいい。
朝食も、摂れという説と摂るなという説があるが、先ずは試してみることから始めてみてはどうでしょう。
両方試してみて、自分にあった方を選択すればいい」とも述べています。

 自分という身体は、この世界にたった一人だけです。
 自分だけに合った物差しを見つけることが、何よりの健康法だと思います。

参考文献 「きょう1日」 五木寛之 著 (徳間書店)

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