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Vol.109 05月 食べ過ぎは万病の元


 新緑が美しい時期になりました。この季節の散歩は本当に気持ちがいいですよね。
 今月も引き続き※「未病」にアプローチする方法を紹介したいと思います。

※ 未病 ・・・ 東洋医学の思想。「何となく・・・」といった感じで、身体の不調が感じられる段階。この段階で適切な対処が出来ると、大きな病気にかかるリスクはぐんと減り、健康的な毎日を送ることが可能になります。

食べ過ぎは万病の元

 「腹八分に病なし」

 「腹十二分に医者足らず」

 どちらも食べ過ぎが体に良くないことを教えてくれている言葉です。

 また6000年前のエジプトの遺跡からは
「人は食べる量の4分の1で生きていく。後の4分の3は医者が食う」
 という言葉が発見されています。昔の人も食べ過ぎていたんですね(笑)。

 肥満や高血圧、動脈硬化、糖尿病、痛風といった生活習慣病も「食べ過ぎ」が大きな要因となっていることがわかってきました。また好きなだけエサを与えたネズミと、2日おきに断食させたネズミではガンの発生率に5倍の差があったそうです。

 医学博士の石原結實先生は「食べ過ぎの状態では免疫機能も低下します。病気にかかると食欲がなくなるのは、病気に負けているからではなく、免疫力を上げて病気を治そうとする体の自然反応なんです。」と仰っています。

体のリズムは自然界の摂理

 「最近少し太ってきたかなぁ。」と思う人のほとんどは、食べ過ぎなのかもしれません。(ドキッとしたでしょう?)

 前出の石原先生は「そういった方は1食抜くとちょうど良いですよ。」とアドバイスしています。では朝・昼・夕のどの食事を抜くと良いと思いますか?

 ここで1日の体のリズムを考えてみたいと思います。

 先ず朝起きて何をしますか?トイレに行ったり、顔を洗ったりして、排泄物(尿や目やになど)を体外に排泄しているのではないでしょうか。そしてだんだんと体が活性化してきてバリバリと家事や仕事、勉強などに励む。動いているので、もちろんお腹も空きますね。夜にはリラックスして1日の疲れをとり、就寝する。(体は就寝中に、体内の調整・修復をおこっています)だいたいこんな流れでしょう。

 こうした1日の流れを見るとわかるように、人間の体はどうやら午前中に排泄、午後に摂取、夜間に吸収、といったリズムになっているようなのです。

 つまり自然の摂理から考えると、排泄の時間にあたる「朝」の食事を抜くことが体の負担になりづらい、ということになるのではないかと思います。

 ただし育ち盛りのお子さんや、体を良く動かす方、太っていない方は「一食抜き」をする必要はないでしょう。また「夕ご飯を抜いた方が、朝ご飯が美味しい」という方はそれでもOK。いちばん大切なことは、自分の体が発する声に素直になることです。

体が本当に求めているものは何ですか?

 石原先生は朝ご飯の代わりに「にんじんジュース」を薦めています。

 理由は2つ。ひとつは朝食を抜いても、極端な空腹を感じないため。

 もうひとつは生の野菜にはビタミンやミネラルが豊富に含まれているためです。「あれ?食べ過ぎはダメなのに、栄養が豊富なものを食べていいの?」と思ったあなた、スルどいですねぇ。じつは食べ過ぎているのは「たんぱく質、炭水化物、脂質」の3大栄養素であって、ビタミンやミネラルは不足しがちなのです。これは、野菜に含まれている栄養素が昔とは比べ物にならないほど減ってしまっていることが原因。そのため「栄養過剰の栄養失調」(ややこしいですか)の状態になっているのです。この不足しがちなビタミンやミネラルのほとんどを含んでいるのが「にんじん」なんですね。

 もちろん野菜にはそれぞれ違った特長・効果がありますので、キャベツやリンゴ、トマトなど、いろいろなものを試してみて「美味しい!!」と思ったものを続けてみると良いでしょう。

 「美味しい」と感じるものは、体が本能的に求めているものです。

 自分の体の声に耳を澄ませていると、いろいろな健康のコツを教えてくれますよ。

参考文献 「未病にきく15のワザ」 未病にきくワザ取材チーム 編
(JAF MATE社)

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