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Vol.100 08月 怒ると一番損をするのは誰?


 夏真っ盛りの暑さ、満喫していらっしゃいますか?

 今月からは少し視点を変えて「心身が元気になる考え方」を紹介したいと思います。

怒ると一番損をするのは誰?

 例えば同じ職場の誰かとケンカをしたとしましょうか。相手の勝手な言動に、あなたはもう怒り心頭です。

 「何だ、アイツの態度は!もう2度と顔も見たくない!!」

 その後1人になってからも、なかなか怒りは収まらず、ご飯も美味しくない、夜もなかなか寝付けない・・・気がつけば寝不足のまま朝を迎えて、そのまま職場へ・・・。

 いっぽう昨日のケンカ相手は、自分が原因で怒らせてしまったことなどすっかり忘れてしまったようで、なに食わぬ顔で職場にやってきました。

 「アイツ・・・俺がこんなに怒っているのに、何をノンキな顔しているんだ!!」せっかく収まりかけた怒りがまたぶり返す・・・。こんな経験、ありませんか?

 さて、こうしたケースでは、誰が一番損をしているでしょう。怒らせてしまった同僚か、怒ってしまったあなたか。

 たぶん正解は「あなた」ではないでしょうか?だって食事も美味しくない、夜も寝付けないというあなたに比べて、相手は「なに食わぬ、ノンキな顔」でいるのですから(笑)。

怒ると「毒」が出る

 「怒っている時は唾液から毒が出ている」という話を聞いたことがあります。その方は「だから腹が立っている時はお腹が空かないんだ」とも言っていました。(なるほど、確かに怒っている時はあまり食べたくないですよね)

 江戸時代に「養生訓」というベストセラーを著した貝原益軒さんも「怒りと共に食事をするな」と述べています。食べものを咀嚼する時に、毒になってしまっている唾液と一緒に飲み込むのは身体に良くない、ということを感覚的に知っていたのでしょうね。身体の素(もと)になってくれる食べものが、感情次第では毒にもなってしまうというのは恐い話です。

 こんな話もあります。1匹の元気なハエをコップの中に入れて、怒った時の息を入れるとすぐに死んでしまう、というのです。これも恐い話でしょう?

 こんな話を聞くと「怒っても、いいことはひとつもない」ということがよくわかります。(だって身体のあちこちから毒が出るんですから・・・)

 そこで提案。もし腹が立つような場面に出くわしてしまった場合は「あんなヤツのために、なんで自分が毒を飲み込まなくちゃいけないんだ。アホらしい。」と一旦冷めた目で見つめることで、「怒ること=自分に損なこと」というふうに思ってみてはどうでしょうか。最初はなかなか難しいかもしれませんが、何度か行っているうちに習慣になってきますので、自然に腹も立たなくなってきます。

 「怒ると誰が一番損をする?」

 怒りそうになったら、そう問いかけてみてくださいね。

「ありがとう」のチカラ

 でも本当の本当は「怒らなくなる」「腹が立たなくなる」ということがいいのだと思います。

 ベストセラー「ツキを呼ぶ魔法の言葉」の著者・五日市剛さんは「腹が立ったら『ありがとう』と言うと気持ちがスーッと収まります。」とおっしゃっています。何かのアクシデントにあってしまった時も「ありがとう」、悲しい時も「ありがとう」と言うと事態がガラッと急変する(もちろん良い方に)と言います。「良くないことは重なるもの、と言いますが、これはそうしたマイナスの気持ちが同じような現象を呼び寄せてしまうからです。『ありがとう』という言葉にはその連鎖を断ち切って、良い現象を呼び起こすチカラがあるのです。」

 「ありがとう」は「有り難う」。つまり、なかなか無いようなことが有った(起こった)ということに対する感謝の気持ちが、そのまま言葉になったものです。

 腹が立った相手から何か学んだことはありませんか?(「忍耐」を教えてくれたことだけは確かですね(笑)。)今はわからなくても、何年後かにきっと役立つことがあるかもしれません。

 「怒ると誰が一番損をする?」という考え方からもう一歩進んで「怒る」という、相手がいるからこそ出来るような経験をさせてくれたこと(1人じゃ怒れませんよね)、そして何年後かにわかるかも知れない貴重な学びの機会を与えてくれたことに感謝して「ありがとう」と言うことができたら、本当に素敵なことだと思います。

 そんな素敵なあなたの周りには「類は友を呼ぶ」の法則で、きっとたくさんの魅力的な仲間が集まっていることでしょう。

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