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Vol.080 12月 「美味しい」と感じるものは身体に良いもの。「まずい」と感じるものは必要のないもの


 今年も気付けばもう師走。忘年会の時期ですね。食べ過ぎ、飲み過ぎないようにして楽しい年末年始を迎えたいものです。

 今回も引き続き、「人間は本来病気にならないように出来ている」という新谷弘美先生のお話を紹介したいと思います。

お腹空いていますか?

 突然ですが質問です。ご飯を食べる目安は「時間」ですか?それとも「空腹感」ですか?

 理想は「お腹が空いたと思ったら、ちょうどご飯の時間だった」という解答です。皆さんはいかがでしょうか?お腹が空いていないのに時間だからといって食べている、ということはありませんか?

 通常であれば食べ物は3~4時間で消化されるため、ちょうど食事の時間帯にお腹が空いてきます。もし「胃が空っぽなのにお腹が空いていない」とか「食べても食べても空腹感がなくならない」という状態になっていたら、胃腸が弱っている可能性があります。こんな状態の時に効くのが「よく噛む」ということ。ひと口につき30回以上噛むことで消化器全体の調子が整えられてきます。

 江戸時代までは1日2食が当たり前だったといいますから、現代人はちょっと食べ過ぎなのかもしれませんね。「お腹が空いた」という感覚をバロメーターにして、食事の摂り方を見直してみるのも大切なことだと思います。

身体の声をよーく聴いてみる

 新谷先生は「病気とは身体への思いやりを持たずに、身体の声を無視してきた結果である」と仰っています。

 小さい頃から牛乳が大好きで、大人になってからもその習慣が続いているという人がいるいっぽう、たまに飲むだけなのにすぐに腸相に影響が出てしまうという人もいます。新谷先生の食歴調査によると、牛乳が原因で腸相が悪化してしまう人は子供の頃から牛乳が好きではなかった、という人がほとんどだそうです。身体は(特に子供の頃は)とても正直なので、嫌いなものを無理に食べさせたり飲ませたりする必要はありません。ましてや生まれ育った国以外の食べ物を食べられない、というのはある意味当たり前の話。外国人が納豆やたくあんを食べると「おおー、凄い!」と言いますが、日本人がチーズやキムチを食べられないと「偏食だ」というのは、本当はおかしな話なのです。

 野菜が嫌いだという人は、もしかしたらその野菜に含まれている化学肥料や農薬を「まずい」と感じているのかもしれません。有機栽培された野菜を食べてみたら意外に美味しくて驚いた、という人も多いようです。それでも「まずい」と感じたら、その食品は現時点で特に必要のないもの、と思っても良いのではないでしょうか。

 「美味しい」と感じるものは身体に良いもの。「まずい」と感じるものは必要のないもの。単純ですが、もっともわかりやすい食べ物選びの基準です。身体の声をよく聴いて感性を磨いておくことが大切ですね。

生きている「発酵食品」

 生命の源である「エンザイム(酵素)」は「ナチュラル(自然)でフレッシュ(新鮮)なもの」に多く含まれている、と新谷先生は述べています。ナチュラル(自然)であるということは「人間がなるべく手をかけていない」ということでもあるのですが、唯一の例外として「発酵」という状態を述べています。

 「発酵」は酵母や乳酸菌などの働きを加えることによって、食べ物が有用な状態に変化したものです。(有害な状態に変化してしまうことは「腐敗」といいますね)

 味噌や醤油、酢、納豆、キムチ、ヨーグルトなど、それぞれの国に昔から伝わっている発酵食品は、先人達の知恵の結晶ともいえる素晴らしい「生きた食品」です。

 自然の営みの一部である「発酵」という微生物の働きを、心身の健康のために上手に摂り入れたいものですね。

 私たち人間は自然界の一部です。身体が感じるままに生活する(身体の声に正直なる)ことは、自然界の営みという大きな法則に沿った「最も健康的な生き方」でもあるのです。

参考文献 新谷 弘美 著 「病気にならない生き方2」(サンマーク出版)

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