Vol.267 7月 「運がいい人」の口ぐせ
一般的に「運がいい」といわれる人は、いつも楽しそうです。
運がいいから楽しいのか、楽しそうだから運がいいのか…
最新刊『運のミカタ』の内容から、一部抜粋してご紹介します。
「運がいい」といわれる人には、いくつかの共通した口ぐせがあります。
そのひとつが「おかげさま」という言葉。
では、なぜ「おかげさま」をよく使う人は「運がいい」のでしょうか?
その答えのヒントは、どうやら僕たちの「脳の構造」にあるようなんです。
脳には、言葉に出したことを合理的に納得しようとする機能があります。
だから、「おかげさま」と言うと「なにに対して、おかげさまなのか?」と、その理由探しが勝手に脳内で始まって、その結果、身のまわりにあるいろいろな「おかげさま」に氣づくことができます。
つまり「おかげさま」が口ぐせになっている人は「おかげさまの理由をみつける感性」がどんどんアップして、いつの間にか「幸せを感じる感性」も豊かになっている、というわけです。
言葉にすると、脳が自動的にその理由を探しはじめる。
「運がいい(運と仲がよい)人」の口ぐせのひとつに「おかげさま」があることも納得ですね。
「おかげさま」を口ぐせにする方法
「からだと、ことばと、こころは、地球限定3大グッズ」
この3大グッズは、すべてつながっているので、どこかにアプローチすると、あとの2つにも作用するようにできています。
そこで、「おかげさま」という「ことば」につながるようなアプローチを考えてみます。
「おかげさま」というとき、こころはどんな状態で、からだはどんな動きをしているでしょう?
こころは、謙虚や感謝。からだは、軽く頭を下げて、笑顔になっている。
たぶん、そんなイメージが思い浮かぶのではないでしょうか。
では、このなかで、いちばん手っ取り早くできることは、なんでしょう?
僕は、「笑顔」がいちばん簡単かなぁと思います。
「おかげさま」を、怒りながら言う人は、竹中直人さんくらいしかいませんから(わからない人は、昭和世代の人に訊いてね)「笑顔」という、からだのアプローチから、「おかげさま」ということばが口ぐせになりやすくなる土壌をつくることができるんですね。
「お祓いの語源は、お笑い」という説もありますから、面白くなくても、できるだけ笑っていたらいいんです。(友人の落語家さんも、それは助かる!と言っていました)
「おかげとは、御陰。陰とは、隠れてみえないもの」
隠れてみえないけれど、僕たちは目にみえないたくさんの「おかげさま」にかこまれて生活しています。
「おかげさま」を口ぐせにすることで、陰に隠れた「おかげさま」がみえてくる。そして、そこに氣づくたびに「幸せをみつける感性」もまたアップしていきます。
まずは「笑顔」という入り口から「おかげさま」を口ぐせにして、「運がいい(運と仲がよい)人」を実感してみてはいかがでしょうか。
「いちばんたいせつなことは、目にみえない」
小説『星の王子さま』(サン=テグジュベリ)