head_id

【vol.38】星澤先生のクッキングれしぴ「食は夢のかけ橋」第2回



ほたてのとろろ昆布じめ

とっても簡単ですが、まるで料亭の味!!大根でつまを作ったり、青じそをあしらうともっと豪華になります。とろろ昆布はほたてを包むようにまぶし、合わせ酢は均等にかけましょう。30分程置くと、とろろ昆布もなじみ、しっとりとしますので、美味しくいただけます。お刺身にとろろ昆布をプラスすることで、この時期に失われがちなミネラルも補充できる嬉しい献立です。

材料
● ほたて貝柱・・・2個
● とろろ昆布・・・ひとつまみ
● 合わせ酢
  酢、酒・・・各大さじ1/2杯
  しょうゆ・・・小さじ1/2杯
● 付け合わせ
  大根、青じそ・・・各適量

1・ほたては半分にそぎ切りし、とろろ昆布を薄くまぶします。
2・調味料を合わせ、合わせ酢を作ります。
3・ほたてに合わせ酢を回しかけ、30分程置いて味をなじませます。

大根のかつら剥きや、青じそをあしらって盛り付けると、もっと豪華になりますよ。


コラム・夏は酢の物を

 明治の食養家である石塚左玄は自らの闘病の中で和漢洋の多くの医学書を学び、動物の歯を検査して穀物を咀嚼すべき歯と肉類を噛む歯の数から算出して、人間は6割2分の穀類と1割2分の肉と、2割5分の野菜を食べることが適切と発見、発表しました。自らの病気をもその考えのもとに回復させ、食養論を提唱し多くの日本人の健康に寄与した人です。

 多くの教えの中に「春は苦み、夏は酢の物、秋辛味、冬は油と合点して食え」との言葉があります。夏は酢の物ばかりを食べよというわけではなく、全てはバランス良く食さなくてはならないけれど、季節ごとに収穫出来る旬の物を食することが理に叶っていることを歌にしたものです。

 春に出来るフキ、セリ、ナズナ、ヨモギ、行者ニンニク、イラクサなどは苦みを帯びていてほとんどが葉物で中庸の野菜ですし、夏に採れるナス、キュウリ、トマト、果物などは多少の酸味を帯びており、ぶら下がっていて体を冷やす働きを持つ陰の野菜です。秋はタデ、ショウガ、ニンニク、唐辛子など辛みのものが採れ、中庸の働きをします。冬は穀類、根もの野菜がありますが油との相性も良く、体を温める陽の働きをしてくれます。

 その季節に採れるものは、その時期その土地に生きる動物にとって必要なものが出来るわけで、神は良く配慮下さったものだと感心します。

 陸軍の薬剤監でもあった石塚左玄を代表とした食養会は、地元で採れた季節の物を食べることが体に良いという事を仏典にある言葉を引用し「身土不二」と呼び、食べ方の大原則としました。

 また別の書には「その人に必要なものは住んでいる周りに生えてくる」という一文があります。そんな教えが古くから伝わっている日本ですが、食物自給率の低さは先進国の中では最低です。
 「食」とは単なるカロリーの補給ではなく、人にとって最も大切な命をつなぐ糧なわけですから、経済を優先にして食物を海外に頼っている現実は、日本人としての体力や感性に大きな影響を及ぼすのではないか、と心配になります。
 先人の教えを今一度ひとりひとりが学び直し、実践すべき時ではないでしょうか。


プロフィール・星澤クッキングスタジオ 代表取締役 星澤幸子

料理研究家・北海道富良野町生まれ。

札幌テレビ「どさんこワイド」の「奥様ここでもう一品」に出演して20年、毎日生出演して北海道の素材にこだわった簡単な料理を紹介。その数5000品を超える。

料理の内容とキャスターとのやり取りの面白さが幅広い層に人気。

日本テレビNG集では毎回「星澤幸子先生編」として全国に紹介され、日本テレビ「鉄腕ダッシュ」ではTOKIOの長瀬智也さんとの共演を果たすなど全国にも活動の幅を広げる。

宇宙食開発も手がけ、2007年6月1日付で小惑星に星澤幸子の名が「Hoshizawa」として国際天文学連合に登録となる。

料理コーナーへの出演回数は現在もギネス記録を更新中。

2009年11月3日「東久邇宮文化褒賞」受賞。

right_toppage

right_01健康対談ラジオ番組月刊連載

right_02 right_news right_02-2 right_03 right_04 right_06 right_05 right_07 right_07

bnr_npure

bnr_kenkotime

ブログ・メールマガジン