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【vol.21】こころとからだの健康タイム|ゲスト 七田 眞 さん


 右脳開発や右脳教育は、今や効率的な勉強方法としてばかりではなく、人生そのものを豊かにするための画期的な方法としても、国内外から注目を集めています。
 今回は「右脳教育の第一人者」としても著名な教育学博士の七田眞先生に「こころとからだの健康に役立つ右脳活用法」についてお伺いしました。

鳴海周平(以下 鳴海) 右脳が活性化することで記憶力や語学力などが飛躍的に上昇することは、七田先生の研究発表のおかげで今では広く知られるようになりました。さらに現在では右脳を活性化することが人生そのものを豊かにしてくれる、ということで国内外からもたいへんな注目を集めています。先ず右脳を活性化する、という事について教えていただけますか?

七田眞先生(以下 七田) 脳は左と右の半球に分かれていて、それぞれ左脳、右脳と呼ばれていますが、右脳はずっと何の役割をしているのか解明されず「沈黙の領域」「劣位脳」と呼ばれて軽視されてきたのです。しかし近年、ようやく右脳の大切な役割が理解されてきました。右脳は「古皮質」や「脳幹」といった人間の生存本能に関わる古い脳に通じる回路が開かれていて、創造力やイメージ力、ひらめきといった私たちが進化の過程で見失ってきた能力と深い関係があることが判明したんです。(図1参照)
左脳は言語や表現、論理を司って顕在意識の領域で活動しています。一方右脳は創造力やイメージ、ひらめきを司って潜在意識(無意識)の領域で活動しています。ただ、当然2つの脳は脳梁によってつながっているので、どちらか片方に偏るのではなく統合的に働かせる事が重要です。右脳で直感的に得たイメージを、左脳によって論理的に表現・理解することが出来たら、いつでも必要な時にその智恵を活かす事が出来るようになります。これが理想の脳の使い方ですね。

鳴海 ということは、どちらの脳が優位に働いているかで思考パターンが変わってくるということでしょうか。例えば、左脳優位の時は論理的、言語的に考え行動し、右脳優位の時は創造的、イメージ的に考え行動する、というように。

七田 そういうことですね。たいていは小さい頃から「論理的であることの大切さ」を教え込まれていますから、右脳は通常ないがしろにされがちなんです。
習慣として左脳優位になっているんですね。習慣はその人の思想と行動に大きな影響を与えます。左脳は顕在意識といって意識全体の10%といわれる部分を司っていますが、右脳は残り90%を占める潜在意識を司っているわけですから、右脳を活性化することが出来た人の人生は、いろいろな可能性が広がってくるといえるのではないでしょうか。

鳴海 潜在意識というのは、過去の出来事全てを記憶していると言われていますね。食事の時噛む回数や、寝ている時の姿勢、どちらの足から歩き出そうかといった無意識の行動は、私たちの過去の経験などから無意識のうちに潜在意識が行なっていることになると思います。こうした無意識の行動は全体の90%以上を占めるでしょうし、この無意識の行動の積み重ねが人生そのものを作っていると考えると、両方の脳をバランス良く、むしろ右脳が少々優位なくらいの生き方の方が楽しくて、可能性が広がりそうですね。

七田 私はもう長いこと右脳開発に携わってきましたが、そもそものきっかけは私が代用教員として子供達に教鞭をとった時に「人間がもっている能力や才能はあらかじめ決まっているのだろうか」と疑問をもったことでした。そして教え方や考え方といった根っこの部分を変える事で誰でも素晴らしい能力が発揮出来る事を確信したのです。つまり左脳的な教育から、右脳も活用した教育へと切り替える事で多くの子供達の可能性を引き出して上げることが出来たんですね。こうした経験から、右脳はトレーニングをする事で開発が充分可能であること、両方の脳がバランス良く統合して働くことで可能性がグンと広がることに確信をもちました。
そういった経験をもとに研究を積み重ねて、私どもでは右脳開発の教室を開いていますが、通っている子供達の成長振りは驚くばかりです。例えばいろいろな果物や動植物などの絵を、1枚につきほんの1〜2秒ずつ見せ、30枚、50枚、100枚と次から次へめくっていきます。たった1度この作業を見ただけで全ての絵を記憶し、順番どおりに説明します。右脳トレーニングをするだけで、こういった事が簡単に出来てしまうんです。またイメージ力もつきますから「絵画コンクールで金賞をとるイメージをしたらその通りになった」とか「体調を崩した時にイメージで治せるようになった」といった方がたくさんいらっしゃいます。
鳴海 肯定的なイメージを活用する「イメージトレーニング」は、今ではスポーツの世界などで当たり前のように指導されていますが、このトレーニングは潜在意識を司っている右脳の働きを活用していたということですね。
 全体の90%以上を占めると言われる「潜在意識」を司る右脳というのは、本当にまだまだ未知の可能性を秘めている、ということになるのでしょう。
興味深いのは「体調を崩した時にイメージで治す」というお話ですが、これはどのようなイメージ方法ですか?

七田 イメージには、身体の細胞や組織とコミュニケーションを図る力がある、と思います。先ずは身体の中で治したい場所を出来るだけありありとイメージします。例えば肺に影があると言われたのであれば、影のある肺をありありとイメージして消しゴムでゴシゴシと消すイメージを浮かべてみます。あるいはペンキで周りの健康な肺と同じ色に塗り替えてしまったり、光で影をなくしてしまうということも良いでしょう。
また私は「コビトのイメージ」もよく使います。これは治したいところにコビトが入り込んで薬を塗ったり、バイ菌を掃除したりしているイメージです。
どんなイメージ方法でも良いのですが、出来るだけありありとイメージ出来るとそれだけ早く結果が出ます。後は浄化されたその箇所を思い浮かべて「ありがとうございます」と、感謝の気持ちを向けると良いのです。これは「すでに願いがかなった」という肯定的な想いを、潜在意識に向けて働きかけているわけですが、たったこれだけの方法で重病の方も含めたくさんの方々が改善を体験しているんです。

鳴海 深い瞑想の中で患部の浄化を想ったらすっかり回復していた、という話は私も何人かの方から聞いたことがあります。やはり、そういった皆さんがお話する共通点は「出来るだけリラックスして、ありありとイメージすること」でした。
「出来るだけありありとイメージをする」ためにはイメージを司っている右脳の働きが大きく関係していると思いますが、こういった場合に右脳を活性化させるための何か良い方法はありますか?
七田 ポイントはおっしゃる通りで、イメージを司っている右脳が活性化されている状態であれば、ありありとイメージ出来ます。そこで、右脳を活性化させる方法はいろいろとあるのですが、誰でも簡単に出来る方法のひとつを紹介しましょう。「瞑想(リラックス)↓呼吸↓イメージ」という3つの段階で考えると判り易いかもしれません。
先ず始めに「瞑想(リラックス)」ですが、これはほんの10秒ほどで結構です。楽な姿勢で目を閉じ、心を穏やかにして、今この瞬間の自分そのもの全てを感じるようにするだけで「瞑想(リラックス)」は終了です。意識的に「瞑想」という言葉を想う事でも、右脳に働きかける事が出来ます。次に「呼吸」ですが、これは口から息を吐く時にお腹をへこませ、鼻から息を吸うと同時にお腹を膨らませるという「丹田呼吸法」を用います。吐くのに8秒、吸うのに8秒、止めて8秒。合計24秒を3セットですから、「瞑想」と「呼吸」合わせて1分ちょっとですね。この段階で右脳は活性化していますから、先ほどの消しゴムやコビト、光などの「イメージ」で浄化してあげると効果的です。

鳴海 「瞑想(リラックス)↓呼吸↓イメージ」という3つの段階を踏むというのは、とてもわかりやすいですね。 他に日常の生活の中で、右脳を活性化するための方法はありますか?

七田 右脳を活性化する方法はたくさんありますよ。ただ、普段からどうしても左脳的な生活習慣に慣れきってしまっている傾向がありますから「見る・聴く・嗅ぐ・触る・味わう」という五感を通したアプローチの方法が良いかもしれませんね。中でも「脳の関門」と呼ばれる「聴覚」から右脳にアクセスしてみる方法は実感しやすいでしょう。これは「高周波音」と「高速音」を聴くというやり方です。
例えば私たち日本人だと、ほとんどの方が生まれてからずっと日本語だけの周波音しか聴いた事がありません。だから周波音の違う外国語がなかなか憶えられないんですね。また、日常慣れていない速いスピードで音を聴くことも、じっくり考える左脳ではなく右脳にアクセス出来るんです。モーツァルトの音楽や、自然界の音には高周波音がたくさんありますから、こうした音を4倍速、8倍速といったスピードで聴くと効果が出やすいと思います。
また「視覚」からのアプローチでは、残像からイメージを広げていく方法や、「臭覚」ではアロマテラピーのような香りからアプローチする方法もあります。 
どんなアプローチ方法でも良いのですが、もっとも大切なのはその工程を楽しむ、という事です。右脳開発は、小さなお子さんほど上達しやすいのですが、これは何事にも好奇心をもって楽しんでやっているからなんです。中国には「還童功」という気功法がありますし、呼吸法で「胎息法」というのもあります。どちらも子供に還る方法です。子供のように遊びを楽しむような心で「右脳を活性化する」という事に取り組んでみたらいかがでしょうか。
「右脳開発」を楽しく充実した人生に活用していただきたいですね。

鳴海 右脳を活性化させることで、たくさんの可能性が広がっていくんですね。七田先生のお話から「右脳と左脳をバランス良く活用して良いイメージを作り、人生そのものを大いに楽しむ」という理想の実現方法が、よくわかりました。
 本日はどうもありがとうございました。

七田 眞・プロフィール

1929年生まれ、島根県出身。教育学博士。
97年4月 日本文化振興会より社会文化功労賞受賞。同年6月 世界学術文化審議会より国際学術グランプリ受賞。
同年6月 国際学士院より学士院会員(フェロー)の地位と称号を与えられる。
同年12月 世界知的財産登録協議会より世界平和功労大騎士勲章を受章。日本人教育者として初めて「サー」の称号を与えられる。国際学士院会員。日本サイ科学会顧問。日本数学検定協会顧問。現在、七田式幼児教育を実践している教室が全国で四百教室を越える。また、アメリカ、台湾、韓国、シンガポールにも七田教育が広がっている。

著書に、『小学生からの七田式天才脳の育てかた』(リヨン社)『子どもの天才の見つけ方』(PHP研究所)他、多数。

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