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【vol.64】こころとからだの健幸タイム|ゲスト 高島 亮 さん・前編


kenkou64

 「ものの観方、考え方、生き方」の思想を、後世のために遺してくれた小林正観さん。その教えを受け継ぎ、正観塾師範代として、著作や講演などでも活躍を続ける「ぷれし〜ど」代表の高島亮さんに「精神世界と現実生活のバランスがとれた生き方」などについてお話を伺いました。
 

高島亮さん(以下、高島)
 こんにちは。ルパンです。

鳴海周平(以下、鳴海)
 (笑)いつ見ても、本当にそっくりですね。

高島 ルパン反省とか、ルパン弱酸性とか、いろいろ言われますけど。(笑)

鳴海 ご一緒させていただくと、いつも心が和みます。全国にたくさんの亮さんファンがいらっしゃるのも納得です。

仙人に憧れた学生時代

鳴海 ご出身は、米どころの新潟ですよね。

高島 はい、高校卒業まで新潟にいました。小学生の頃は野球少年で、ずっとプロ野球選手になりたかったのですが、一方では、当時流った『ノストラダムスの大予言』を読んで「人類が滅亡する」ということにショックを受け、毎晩ベッドでシクシク泣いていた、ちょっと変わった子供でもありました。「死んだらどうなるんだろう?」とか「どうして生まれてきたんだろう?」と考え始めたのもこの頃です。
 高校生になってからは、人が生まれてくる理由や目的に関しての本を読んだり、いろいろな人の話を聴いたりしているうちに、野球選手という夢が、いつの間にか、仙人になりたい、という夢に変わっていました。
 ちなみに、仙人と言っても、山に篭って俗世との関わりを断つのではなく、仲間たちと笑い合いながら、俗世を楽しんでいるような仙人像です。行きたいところへ行って、食べたいものを食べ、いつまでも若々しい、ひょうひょうとした仙人。

鳴海 まさに、今の亮さんじゃないですか。(笑)

高島 そんなふうに見えます?じゃあ、夢がかなっているのかな。(笑)
 でも、大学進学で東京へ出て、大手の化学メーカーに就職していた数年間は、仙人生活とはかけ離れたものでした。仕事の内容は、主にルート営業。決して退屈な仕事ではなかったし、周りの人たちにも恵まれていたのですが、要領があまりよくないこともあってか、独身寮に帰ると、どっと疲れが押し寄せる毎日でした。自分にとっての「仕事の意義」を見出せない、という葛藤も常にあったように思います。氣がついたら「サザエさんブルー」になっていて、日曜日の夕方が辛くてしょうがない…。
 そんな日々の中で出会ったのが『無私の愛よ永遠に』という1冊の本でした。
 著者は精神世界を専門とする出版社の創業者・瓜谷侑広さん。
「万人が自ら悟りを開き、宇宙と一体化し、不動の信念の下、宇宙エネルギーを縦横に駆使する精神世界の時代が、これまでの宗教に代ってくるのは間違いのないところである」という一文に、雷に打たれたような衝撃を受けたんです。そして、この出版社に転職しよう、と決めてしまいました。

小林正観さんとの出会い

高島 その出版社へ、すぐに履歴書と手紙を送ったら、即入社が決まりました。(笑)
 社員数が五千人を超える一部上場企業から、社員十数人という精神世界専門の出版社へ。規模も社会的なポジションもまったく異なる転職に、家族も友人も大反対でしたが、やっとやりたいことが見つかった、という僕の氣持ちは揺らぎませんでした。

鳴海 それは、思いきった転職でしたね。

高島 はい、僕にとっても、家族にとっても、まったく予想外の環境変化です。
 その会社では、セミナーや講演会を開催していたので、精神世界の高名な講師の方々ともお付き合いさせていただく機会が増えました。もちろん、素晴らしい方もたくさんいらっしゃいましたが、中には、精神世界に偏りすぎていて、経済的なことや、健康、人間関係などでバランスのとれていないように見受けられる方も目につきました。発信されるメッセージは素晴らしいけど、現実生活がついてきていないというか…。
 そんなギャップに、なんとなく違和感を感じるようになっていた時、小林正観さんが書いた『22世紀への伝言』という本に出会いました。それは、潜在意識の働きや、物ごとの因果関係、心が楽になる方法などが、日常生活とリンクした形で書かれていて、僕が求めていた「精神世界と現実生活のバランス」を強く感じさせる内容だったんです。

鳴海 正観さんのお話は、私も大好きです。例えば、「スプーン曲げ」のような現象も、多数の事例を検証して、そこに何らかの法則性を見出す。だから、日常生活にもすぐに活用できるヒントがたくさんあるんですよね。表情と健康状態はつながっている、という「法則」にも納得しました。

高島 「眉間にシワを寄せると老化物質が出る。反対に、頬骨の下、口元から指3本分のところにあるツボを押すと若返る。その若返りのツボを効率よく刺激する方法が、笑顔である」というお話ですね。この話を聴くと、笑顔でいた方が「得」だというふうに、思わず納得して、そのように行動してしまいます。

鳴海 行動に結びつきやすい方法論を説いてくれるところも、正観さんの魅力ですね。

高島 こんなに凄い本を書いている正観さんご本人に会ってみたくなって、出版社を通じて連絡をとっていただき、川崎市内のファミレスで初めてお会いしたのが1996年9月のことでした。

未来は確定的に存在する?

高島 細身で、やわらかく深い目をした物静かな紳士。これが、正観さんの第一印象です。そのファミレスで、正観さんは、おもむろに紙ナプキンへペンを走らせながら「未来は確定的に存在しています」と言いました。
 そして「皇族は、一旦結婚したら別れることができないことになっています。だから、その兄弟姉妹も離れることはないんです」と言いながら、紙ナプキンに書いた御二人の名前の一文字ずつを、ギザギザの線でつないでみせたんです。
「こうした法則がわかっていたから、お妃候補に何人かの名前が挙がっていた時、仲間うちでは、小和田雅子さんで決まりだね、って話していたんです。つまり、生まれた時には既に義理の姉妹になるというシナリオがあった。これが、未来は確定的に存在しているということです」
 正観さんは、楽しそうにそんな話をしてくれました。

鳴海 「名前には人生のシナリオが示されている場合が多い」というのも、正観さんがよくお話していましたね。先ほどの「笑顔の効用」もそうですが、目にみえない世界のことを、具体的な事例や統計データという裏付けと一緒に、目にみえる形にして伝えてくれる。だから、正観さんのお話には説得力があるのでしょう。

高島 いつも根源的な観点から、物ごとを捉えていたように思います。
 正観さんが主催する合宿に参加するかどうかを訊かれて、「行きたいと思っているんですが、カミさんがいい顔をしないんです」と答えた時もそうでした。
「高島さんは、ふだん、奥さんに対して優しくないんじゃないですか?」と、妻のことでもなく、合宿のことでもなく、僕自身のことを、スバリ指摘されたんです。「こんなふうに説明したら、奥さんも納得してくれますよ」というようなアドバイスを期待していた僕にとっては、まったく予想外の回答。(笑)でも、言われてみると確かに、ぶっきらぼうな言い方をしたり、文句を言ったりすることも結構あるのかもしれない、と思いました。いつも身近にいるから、ついつい甘えてしまっていたんでしょうね。このことをきっかけにして、妻に対する態度や言動を少しずつ意識するようにしました。すると、合宿へ行くことにも文句を言われなくなったんです。
 妻の言動の理由は、「合宿に参加することへの不満」ではなく、僕の日頃の言動や態度という根源的なところにある、ということを正観さんはわかっていたのでしょうね。

鳴海 身につまされるお話です…(笑)

高島 「投げかけたものが返ってくる」という「法則」ですね。自分の投げかけによって、返ってくるものが決まるのだとしたら、あらゆる瞬間に新たな投げかけを始めるチャンスがあり、投げかけを切り替えることができる。日々、どんな投げかけをするのかが問われているということを、正観さんは教えてくれたのだと思います。

まきびしをまかない生き方

高島 正観さんと出会って1年が経とうとした頃、お世話になっていた出版社の瓜谷社長が亡くなりました。『無私の愛よ永遠に』で、僕の人生を導いてくれた方です。僕は、小さな出版社の、さらに小さな子会社を任されることになりましたが、瓜谷社長という大きな柱を失った会社の経営状態は、けっしてよいとは言えないものでした。資金繰りの他にも面倒なことがいくつも重なり、「なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ…」と愚痴や弱音をはく日々が続きました。ストレスと過労で、おかしくなってしまいそうだった時に、また正観さんの講演会を主催することになったんです。
 その時の正観さんのお話も、心にズドンと入ってくるものでした。

「幸運の女神は、自分のあとを追いかけて来ます。でも、五戒を破ると追いかけて来れなくなってしまいます。五戒とは、『不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句を言わないこと』です。忍者が追っ手を防ぐために、まきびしをまきますね。五戒を破ることは、あれと同じことなのです。だから、幸せになりたければ、まきびしをまかない生き方をすることです」

 当時の僕は、まさに毎日まきびしをまいている状態だったわけです。

鳴海 たいへんな状況の中で、ポジティブな言葉を使うことは難しいかもしれませんが、「ネガティブな言葉を言わない」という一歩手前のやり方なら、なんとかできそうですね。言葉が心を導く、という「法則」もあるようですから、「五戒」を意識することは、とても効果がありそうです。

高島 はい、少し時間はかかりましたが、効果は確実に現れました。絶体絶命と思っていた資金繰りで決済直前にお金が振り込みになったり、素敵な人たちとのご縁がどんどんつながっていったり。
「投げかけたものが返ってくる」という「法則」は、自らが発する「言葉」にも言えることなんだ、と改めて気づかされた出来ごとでした。

 次号の後編では、小林正観さんの「宇宙観」などについてお話を伺います。どうぞお楽しみに。

 

高島 亮さん プロフィール

新潟県生まれ。東京大学文学部卒。
大手化学メーカーを経て、精神世界専門の出版社へ転職。
精神世界と現実生活のバランスがとれた生き方を模索する中で、
小林正観氏と出会い2000年に株式会社ぷれし〜どを設立。
セミナーや講演会、著作活動などを通じて、「ものの観方、
考え方、生き方」の思想を伝え続けている。
小林正観氏の教えを伝える「正観塾」師範代。
著書に『ぼくが正観さんに教わったこと』(風雲舎)
『「おまかせ」で今を生きる』(廣済堂出版)などがある。
 

 

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