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Vol.195 7月 「ときめき」をもって食べる


たったの1分で、誰もが“健脳”になれる!
とても簡単で、よく効く「1分間でできる“脳活”法」を紹介します。

今月の1分間“脳活”法

「ときめき」をもって食べる

前回に引き続き、今年82歳になった医学博士・帯津良一先生の超人的な活動を支える食生活を、共著『死ぬまでボケない1分間”脳活”法』の対談から抜粋してご紹介します。

好けるものは薬にあつべし

鳴海 帯津先生と食事をしていると、とても楽しくなります。こだわりがなくて、お好きなものだけを肴に、美味しそうにお酒を召し上がる。いつも、いいなぁ、と思います。

帯津良一先生(以下、帯津) 好きなものしか食べないから、全部美味しいんです(笑)。劇作家・李笠翁の言葉に「好けるものは薬にあつべし」というのがあります。好きなものは、からだが欲しているんだから、その人にとって薬なんだ、というんですね。またそれを「美味しい」と思って食べることで、脳も喜ぶでしょう。

鳴海 何を食べるか、ということもそうですが、どんな氣持ちで食べるか、ということも大事だということですね。

帯津 要は「ときめきをもって食べる」ということです。ときめきの要因は様々ありますが、お腹が空いてから食べる、というのもそうでしょう。からだの声に、正直になる。私の場合、毎日18時30分の晩酌タイムが待ち遠しくてたまりません。おかずをパッと一瞥して、その料理に合った酒を決める時のあのときめきは、何とも言えませんね。

鳴海 お酒のデビューも、相当早かったと伺いました(笑)。

帯津 中学校3年生の時ですね。当時、私たちの面倒をみてくれていた小母さんが、とてもハイカラな方だったんです。受験勉強で朝の4時に起きるために、夕食後はなるべく早く寝なくちゃいけない。そこで、少しでも寝つきをよくしようと、小母さんが赤玉ポートワインを毎晩コップ1杯つけてくれるんです。晩酌の基礎は、この当時に出来たんでしょうかね(笑)。

鳴海 赤ワインのポリフェノールは、脳にもいいですからね(笑)。都立小石川高校、そして東京大学という名門校への進学の傍らには、赤ワインがあったんですね。

帯津 休肝日を設けていないのは、当時の恩返しというわけではありませんが(笑)。

鳴海 私も基本的に休肝日は必要がないと思っています。ただ、自分なりに「適量の目安」があって、「美味しいと感じるうち」で「翌日に残っていないこと」。だから、美味しいと感じられない日は、休肝日になります。あまりありませんけど(笑)。

帯津  「適量飲酒」が健康によいというデータはたくさんありますが、どのくらいが適量かは、人それぞれ違いますからね。「美味しい」と感じるのは、その時からだが欲しているからで、まさにときめきです。翌日残っているようなら、その人の処理能力をオーバーしているということ。とてもわかりやすい「適量の目安」ではないでしょうか。

食べ物と心とからだの関係

鳴海 料理研究家の辰巳芳子先生が『食といのち』という著書の中で紹介していたのですが、もう何も食べられなくなってしまった患者さんから「鮒鮨を食べたい」というリクエストがあったのだそうです。それで一切れ食べさせたら、「美味しい」と言って、それから毎日召し上がるようになり、とうとう元氣に退院してしまった。まさに、帯津先生のおっしゃる「心のときめきほど自然治癒力を高めてくれるものはない」というよい例ですよね。また、オレンジジュースを飲むとじんましんが出る、という多重人格の人が、別の人格に入れ替わったとたん、じんましんが消えてしまう、ということもあるのだそうです。こうした実例からも、食べ物と心とからだは、互いに影響を与え合っていることがわかります。

帯津 たいへん興味深いお話ですね。食養生には、身体的側面と精神的側面、そして霊的側面とがあります。霊的とは、生命、場のエネルギーと言い換えてもいいでしょう。ときめきをもっていただくことで、互いのエネルギーを高め合うことができたら、それは脳にとっても最大のご馳走ですよ。

 

今月のオススメ! 1分間脳活法

~ 1分間、これから食べる食事を眺める ~

 食べる前に1分間、食卓のバランスをチェックします。
(東城百合子先生「食事のバランスをみるポイント」より)
 
①旬のものが入っているかどうか
 身近な場所で採れた新鮮なものが最高です。

②海のもの(海藻や小魚)、里のもの(野菜)の両方があるか
 海も山も身近にある日本では、どちらの恵みもいただくことでバランスが調います。
 
③五味と五色のバランスはどうか
 五味とは、「甘い、辛い、酸っぱい、塩辛い、苦い」のこと。五色とは、「赤、青、黄、白、黒」のこと。色によって含まれる栄養成分が異なる場合が多いので、彩りをよくすると、栄養バランスも自然に調うのです。「美しい」と思うものは、自然界の摂理にもかなっているんですね。
 食事前の1分間、ぜひ「食のバランス」をチェックしてみてください。

 
 

参考文献
「死ぬまでボケない 1分間“脳活”法」帯津良一・鳴海周平著(ワニ・プラス)
 

 

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