【vol.50】星澤先生のクッキングれしぴ「食は夢のかけ橋」第14回
いももち
◎材料(直径3cm×20cm 1本分)
●じゃがいも(正味)・・・・・・・400g
●塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
●片栗粉・・・・・・・・・・・・大さじ4杯
●小麦粉・・・・・・・・・・・・大さじ2杯
1・じゃがいもは皮をむいてから1 cmほどの厚さに切り、ひたひたの水に塩を少々入れて煮ます。
2・竹串がすっと通るようになったら、鍋の煮汁をとばし、さらにじゃがいもの表面が白く粉がふくまで、鍋をさすりながら弱火にかけます。
3・じゃがいもが熱いうちに手早くつぶし、片栗粉を混ぜ、よくついて粘りを出し、少し冷めてから小麦粉を加えて、なめらかになるまでよく練ります。
4・直径3cmの棒状にのばして冷やし固めた後で、好みの厚さに切ります。
〈いももちのかす汁〉
◎材料(4人分)
●いももち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1単位
●鶏もも肉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/2枚
●ごぼう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小1本
●にんじん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
●干ししいたけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2枚
●小揚げ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2枚
●油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カップ4杯
●酒かす・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100g
●味噌、しょうゆ・・・・・・・・・・・各大さじ2杯
●みりん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/2杯
1・鶏もも肉は薄切り、ごぼうはささがきにして水にさらし、アクを抜きます。にんじん、戻した干ししいたけを薄切りにします。
2・鍋に油を熱し、鶏肉、ごぼう、にんじん、干ししいたけを炒めて水を加え、小揚げを入れてやわらかくなるまで煮ます。
3・酒かすを汁で溶いてから加え、調味料も入れて味を調えます。
4・2cmほどの厚さに切ったいももちを加え、火が通って浮いてくるまで弱火で煮ます。
〈いももちのごまダレ、くるみダレ、しょうゆダレ〉
◎材料(4人分)
●いももち・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1単位
●バター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
ごまだれ
●黒ごま・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ3杯
●てんさい糖・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●しょうゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1杯
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
くるみダレ
●くるみ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30g
●てんさい糖・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
●しょうゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
●塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1杯
しょうゆダレ
●しょうゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ2杯
●てんさい糖・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ2杯
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ3杯
●水溶き片栗粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
1・いももちは2 cmほどの厚さに切って、フライパンにバターを溶かし、両面をゆっくり焼きます。
2・ごまダレは黒ごまを油の出るくらいまですり鉢ですり、調味料と水を加えて混ぜます。
3・くるみダレは、くるみをフライパンかオーブントースターでカリッとなるまでゆっくり弱火で焼きます。油が出るくらいまですり鉢ですり、調味料と水を加えて混ぜます。
4・しょうゆダレは、分量の水と調味料を小鍋に入れて火にかけ、沸騰したら水溶き片栗粉を少々加えてとろみをつけます。
5・それぞれをいももちにかけていただきます。
今回のコラムは『あなたに贈る食の玉手箱』第1章の健康問答より「1日に30品目食べた方がよいのでしょうか?」の項を紹介します。
問答その8 1日に30品目食べた方がよいのでしょうか?
鳴海周平(以下 鳴海) 「1日に30品目食べましょう」というフレーズは、一時期あちらこちらで聞かれましたね。これは、1985年に旧厚生省が作成した『健康づくりのための食生活指針』に書かれてある言葉ですが、現在ではほとんど見かけなくなりました。
当時はまだ栄養不足だった時代の名残りで「1日30品目摂っていれば栄養のバランスもいいだろう」とか「多少毒性のあるものが紛れていても種類が
多いとリスクは減るだろう」といった考え方があったのかもしれませんね。
星澤幸子(以下 星澤) たしかに、添加物や農薬が使われているような食品の場合は、同じものばかり食べているリスクは高まるかもしれません。
しかし、先祖はどれほどの種類を食していたでしょうか。遺跡から見てもわずかな種類でしかありません。食材に力があれば、ごく限られた種類でも
間に合うのです。
栄養的バランスというより、先に書いたリスクを少なくするということでしたら解りますが、むしろ現代は様々な物の食べ過ぎを心配すべきではない
かと思います。
「癌」という字は、「品もの」を「山」のように食べると書きます。品という字には口が三つもありますから、食べ過ぎを戒めている漢字だと思うと納得がいきますよね。
流通が発達して、遠い地域の産物が簡単に入手出来るようになったことも「飽食の時代」に拍車をかけているでしょう。
「ご馳走」という字は「馬を走らせる」と書くように、歩いては行けないような距離のところから食べものを調達してくることを表しています。つまり、滅多に食べられないもののことです。現代のように「ご馳走」だらけの食卓は、自然の摂理から離れてしまっていると言えるのではないでしょうか。
鳴海 暮らしている地域で採れた食材だけを使うと、食卓はかなりシンプルになるでしょうね。
江戸時代に活躍した観相家の水野南北さんは「食の慎みこそ大切。粗食少食が開運を握る唯一の鍵」と述べています。「万に一つの誤りもなし」と絶大
な信頼を得ていた観相家の言葉だけに説得力がありますね。
また、同じく江戸時代に宣教師として来日したフランシスコ・ザビエルは、手記の中に日本人の食のシンプルさと、健康長寿であることの驚きを記しています。簡素に見える食事の中に宿る、日本食文化のとてつもないパワーを実感したのだと思います。
星澤 自然の摂理に従っていたら、食は自ずとシンプルに落ち着くはずです。
品数よりも、自分が住んでいる地域で採れた旬の食材に意識を向けること。
それでも、どうしても品数を増やしたい、という人は七味唐辛子をかけて七品目増やしたらいいですね(笑)。
A・食生活も「シンプル・イズ・ベスト」。30品目にこだわる必要はありません。
第1章「食べもの問答〜「食」にまつわる11の疑問に答える」では、他にも次のような質問に答えています。
●食べる順番は健康に関係ありますか?
●水はたくさん飲んだ方が良いのでしょうか?
●肉は食べない方が良いのでしょうか?
●健康に良い油と良くない油の違いを教えてください。
●1日に1食と2食と3食では、どれが健康に良いのですか?
●添加物はからだに害がありますか?
●休肝日は必要ですか?
●塩分はあまり摂らない方が良いのでしょうか?
●甘いものは良くないというのは本当ですか?
●からだに良い食べものの選び方を教えてください。
健康長寿を実現する、「食」の秘訣が満載の一冊です。
「あなたに贈る食の玉手箱」星澤幸子・鳴海周平著(ワニ・プラス)