Vol.143 03月 1日に何品目食べるとからだに良いのでしょうか?
1日に何品目食べることが、からだに良いのか?
答えは「食生活もシンプル・イズ・ベスト」です。
「1日30品目」の根拠とは?
一 時期、あちこちで見聞きした「1日に30品目食べましょう」というフレーズ。
これは、1985年に旧厚生省が作成した「健康づくりのための食生活指針」に書かれていた言葉ですが、最近ではあまり見かけなくなりました。
じつは、提案した旧厚生省が2000年に、この看板を下ろしているのです。
当時はまだ、栄養不足だった時代の名残りで「1日30品目摂っていれば栄養のバランスもいいだろう」という考え方があったのかもしれません。
また、添加物や農薬が使われているような食品の場合は、同じものばかり食べているとリスクが高まる、という観点から「多少毒性のあるものが紛れていても、種類が多いとリスクは減るだろう」と考えていた可能性もあるでしょう。
でも、種類が多いとそれだけリスクも高まるわけですから、よく考えると何だかおかしな話ですよね(笑)。
いずれにしても今現在、冒頭のフレーズは提唱されていません。
現代人はむしろ「食べ過ぎ」
現代はむしろ、食べ過ぎを心配すべきではないかと思います。
「癌」という漢字は「品もの」を「山」のように食べる、と書きます。さらに「品」という字には口が三つもありますから、この漢字は「食べ過ぎ」を戒めているのです。
流通が発達して、遠い地域の産物が簡単に入手出来るようになったことも「飽食の時代」に拍車をかけているでしょう。
「ご馳走」という字は「馬を走らせる」と書くように、歩いては行けないような距離のところから食べものを調達してくることを表しています。つまり、滅多に食べられないもののことです。
現代のように「ご馳走」だらけの食卓は、本来「ちょっと(かなり?)おかしい」のです。
開運を握る唯一の鍵とは?
江戸時代に活躍した観相家の水野南北さんは「食の慎みこそたいせつ。粗食少食が開運を握る唯一の鍵」と述べています。
飽食三昧だった若かりし頃、観相家から「死相が出ている」と告げられたことをきっかけに、徹底した粗食少食に努めた結果、人生の大転換を経験した南北さん。
後に「万に一つの誤りもなし」と絶大な信頼を得た観相家の言葉だけに、説得力がありますね。
同じく江戸時代に、宣教師として来日したフランシスコ・ザビエルは、手記の中でこう記しています。
「日本人は時々魚を食膳に供し、米や麦も食べるが少量である。ただし野菜や山菜は豊富だ。それでいてこの国の人達は驚くほど達者である。」
日本人の食のシンプルさと、健康長寿に驚いていた様子が伝わってきます。
簡素に見える食事の中に、日本食文化のとてつもないパワーを実感したのでしょうね。
自然の摂理に従って、暮らしている地域で採れた食材だけを使うと、食卓は自ずとシンプルになります。
品数よりも、自分が住んでいる地域で採れた旬の食材に意識を向けることがたいせつですね。
参考文献 「あなたに贈る食の玉手箱」星澤幸子・鳴海周平著・ワニ・プラス刊
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星澤幸子・鳴海周平著
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