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Vol.123 07月 健康と長寿のルールまとめ・前編


 健康で長生きする人が数多く集まっている世界で4カ所の「ブルーゾーン」。
 今回は、これまで4回にわたって紹介してきた各地域に共通する「健康と長寿のルール・前編」です。

ブルーゾーン

 「もし長生きの知恵が、知識や体験の積み重ねによって作られるものならば、長寿者は誰よりも豊かな知識を持ち合わせていると言える。」
 ナショナルジオグラフィック誌の記者・ダン・ビュイトナー氏は、こうした考えのもと、健康で長寿な人がたくさん暮らしている地域を世界中探しまわり、健康・長寿者の割合が群を抜いて多かった4カ所の地域を「ブルーゾーン」と名付けました。
 イタリア・サルディーニャ島、日本・沖縄県、アメリカ・ロマリンダ、中米コスタリカ・ニコジャ半島の長寿者に共通するルール9項目のうち、今回は前編として5つめまでを紹介します。

ルール1~適度な運動を続けている

 ポイントは「適度な」ということ。激しい運動ではなく、日常生活の中で簡単に取り込めるようなことを、継続しておこなっている傾向があります。
 サルディーニャではヒツジ飼いという仕事柄、毎日数キロの距離を歩いていたり、沖縄では食卓にのせる農産物を育てるために1日のうちの数時間を畑で過ごしたり、といった感じで、無理のかからない程度にからだを動かすことを長年続けているのです。

<適度な運動を続けるために>
 
 ①ウォーキングやガーデニングなどを生活の中に取り入れてみる

 ②エレベーターやエスカレーターよりも階段を使う

 ③近距離の移動は、車を使わずに歩く

 ④リモコンや電動のものを、なるべく使わないようにする

 ⑤風呂上がりのストレッチなどを習慣にする

ルール2~食事は「腹八分目」で摂取カロリーを抑えている

 「満腹になった」という状態ではなく、「空腹感がなくなった」というところで食べることをやめる習慣があります。
 またボリュームは同じくらいでも、低カロリーの植物性食品を多く摂取しており、カロリー数は大幅に抑えられていることも特長です。
 穀類、豆類、野菜類を多食し、肉類はあまり食べない傾向にあります。
 夕食は軽めに、早い時間帯に済ませる人たちが多いようです。

<腹八分目を実行するために>
 
 ①盛りつけた量の4分の3が消費される、というデータがあるように、入れ物が大きいとたくさん消費する可能性が高くなるため、入れ物(食器)はなるべく小さめにしておくこと

 ②ボリュームのわりにカロリー数が少ない野菜を、メニューに多用する

 ③ひと口につき30回以上を目安に、よく噛んでゆっくり食べる

ルール3~主に植物性食品を食べている

 全粒の穀類、豆類、家庭菜園で採れた野菜は、長寿者の食卓に欠かせない食材です。
 肉類はあまり食べませんが、4カ所のブルーゾーンのうち、3カ所では少量の豚肉を食べていたことも面白い特長です。

ルール4~「百薬の長」を適度に飲んでいる

 時間をかけて食事を楽しめることや、ストレスの軽減に役立つことも一役かっているようです。

ルール5~生きがいや目的意識を持っている

 生きがいと呼べるような趣味や仕事を持っていて、そのことをさらに深めていったり、新しことに挑戦したりといったことも、頭脳の働きを鋭敏に保ち続けるための効果的な方法です。
 子供や孫たちの成長を見守りたいというのも立派な目的意識になります。
 

 今回は、世界的な長寿地域・ブルーゾーンにおける「9つの共通ルール」から5つめまでを紹介しました。
 一度にすべてのことを始めるのはたいへんなので、先ずは取り組みやすいものから生活に取り入れてみましょう。一つのことで健康が実感できるようになると、他のことに取り組むのがとても楽しみになりますよ。

 次回は6つめのルールから紹介したいと思います。
 

参考文献 「ブルーゾーン」 ダン・ビュイトナー 著 (ディスカヴァー)

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