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Vol.070 02月 脳細胞は使っていると歳をとらない


 健康に関する常識は、医学の進歩と共に変わっていることがあります。

 最新の情報に基づいて「健康の常識」を、一緒にチェックしてみたいと思います。

スポーツをすると若返る?

 「スポーツが身体に良い」と聞いて、一生懸命激しい運動をやり過ぎていませんか?

 医学博士の米山公啓先生は以下の3つの理由から、激しい運動が健康増進につながることはない、と仰っています。

1、 激しい運動をすると、口から呼吸をすることになる。人間は「鼻呼吸」をすることで免疫力が保たれているため「口呼吸」になると免疫力が低下する可能性がある。
2、 酸素のうち約2%は身体を酸化させるといわれている活性酸素になる。激しい運動をすると酸素の摂取量が大幅に増えるため、活性酸素の量も増えてしまう。
3、 激しい運動は、膝や腰を痛めるリスクを伴う。年齢を重ねていく毎にこうしたリスクは高まっていく。(若いころの怪我の後遺症が、歳をとってから出てくることもある)

 また「早起きは三文の得」と言いますが、早起きをしてすぐのジョギングやゴルフなども、米山先生はあまりお勧めしていません。スポーツ中の突然死ではこの2つが上位を占めていて、健康上のリスクが高くなってしまうからです。

身体は起床してから少しずつ血圧が上がり、時間と共に活発な動きに対応出来るようになっていきますから、朝から運動をするのであれば、気功や呼吸法、ヨガなど、ゆっくりと取り組めるものがお勧めです。

朝いちばんは特に無理をせず、ゆったりと身体のリズムを整えたいものです。

「噛む」ことの効用

 1回の食事でどのくらいの回数噛んでいるか、数えたことありますか?

現代人の平均咀嚼回数は620回というデータがあります。この回数は江戸時代の半分以下、鎌倉時代の4分の1ほどになるそうです。いかに咀嚼回数が減っているかがわかりますね。

「よく噛む」ことには、いろいろな効果があります。

例えば「唾液」には、食べ物を効率的に吸収出来るようにする酵素が含まれていて、消化吸収を良くしてくれますし、雑菌を退治してくれる効果もあります。「ひと口30回以上」という理想の咀嚼回数は、消化吸収を促すと共に、唾液で菌が退治されてしまう時間稼ぎとも考えられるわけですね。

また、あごがポンプの役目をするため、血流が良くなり、脳の働きも良くなると言われています。

 節分の時には、歳の数だけ豆を食べるという習慣がありますが「噛む回数」も同様に増やしてみてはいかがでしょうか?

 「若々しさと元気」を保つためにも「よく噛む」習慣は、お勧めです。

脳も歳をとる?

 「最近すぐに忘れちゃうんだよね。」「もう歳だからねぇ。」そんな会話交わしていませんか?

 ある年齢を過ぎると脳の細胞は減っていくいっぽうである、という常識。実はこれ、ひと昔も前の話なのです。

 今から20年ほど前におこなわれた実験結果で「脳細胞の再生」が確認されたことから「人間は死ぬまで物事を記憶し、活用出来る」ということが明らかになりました。

 私の知っている範囲でも、定年退職を迎えてから英語の通訳の資格を取った方や、ピアノを始めて発表会に出場している方、鉄棒の大車輪という大技をマスターした方など、様々な方面で活躍をしている方がたくさんいらっしゃいます。

 ちなみに真珠で有名なミキモトの御木本幸吉さんも、70歳を過ぎてから英語の勉強を始めて、日常会話をスラスラとこなせるようになったそうです。

「脳細胞は使っていると歳をとらない」ということですね。

 今年で96歳になる日野原重明先生は、講演会で全国各地をまわり、著書を執筆しながら、現役のお医者さんとして活躍しています。

 また合気道の開祖である植芝盛平先生は、80歳を超えてからでも歳を重ねていく毎に「自分は今がいちばん強い」と言っていたそうです。(お弟子さんによると「本当に驚くほど強くなっていた」とのことでした!)

 年を重ねていく毎に得た「経験と知識」は、様々な場面で活用出来ると共に、後世に伝えていくことの出来るかけがえのない宝物です。

 そう考えると、むしろ「加齢は歓迎すべきこと」だと思いませんか?

参考文献 米山 公啓 著 「間違いだらけの健康常識」(永岡書店)

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