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Vol.069 01月 ビールを飲むと太る?


健康に関する常識は、医学の進歩と共に変わっていることがあります。
 あなたが「良い」と思って行っている健康習慣は、本当に身体に良いのでしょうか?
 最新の情報に基づいて、一緒にチェックしてみたいと思います。
 今回は、忘年会・新年会と外での飲食が続くこの季節に役立つお話です。

ビールを飲むと太る?

 忘年会から新年会へと続くこの季節。宴会や外食の機会が多くなりがちです。

そういった席での「とりあえず、ビール!!」は、最初の挨拶のようなものですね。
「ビール腹」とも言われるように「ビールは太る」と思っている方も多いようですが、カロリーはアルコール1グラムあたり約7キロカロリーと決まっているため、アルコール度数の低いビールは、本来「太る」お酒ではないのです。むしろ、発泡酒などと共に、ダイエット向きのお酒かもしれません。

ではなぜ「ビールは太る」と言われているのでしょうか?おそらく原因は2つ。一つは「飲みやすいから、ついついたくさん飲んでしまうこと」もう一つは「脂っこいつまみがよく合うこと」だと思います。思い当たるでしょう?

ビールに限らず、お酒には食欲を増進させる効果がありますが、ビールのおつまみには、なぜか脂っこいものが合うと感じてしまう人は、けっこう多いと思います。これが「ビールは太る」伝説の大きな原因。

「太ること」を気にしている方は、脂っこいつまみをなるべく食べずに、飲み過ぎない程度にビールを飲むこと。

帰りに「せっかくだから、ラーメンでも・・・」というのも、なるべく控えたいものです。(これがまた美味しいんですけどね・・・。)

鶏肉と豚肉、脂肪が多いのは?

 脂肪の多い肉といえば豚肉、という印象をいまだにもっている方、けっこう多いのではないでしょうか?

ところがこれはひと昔前の話。育て方や品種を改良して、今では「脂肪のつきにくい品種」が多く開発されています。ちなみに鶏肉と比較した100グラムあたりの脂肪量は次のとおりです。

皮付きの鶏もも肉  19.1グラム 脂肪付きの豚ロース 19.2グラム
皮付きの鶏むね肉  17.2グラム 脂肪付きの豚むね肉 10.2グラム
ササミ        0.8グラム

 「脂肪が少ない」と言えるのはササミだけで、他はあまり差がありません。

肉の種類はいろいろありますが、品種改良などが進んだ今の時代は「何の肉か?」ということよりも「肉のどの部分か?」ということを考えて食べると良いのではないでしょうか。

パンとご飯ではどちらが太りやすいのか?

 どちらも主食として、広く食べられていますね。カロリーを比較してみると、6枚切りの食パンは1枚160キロカロリー、ご飯も茶碗1杯160キロカロリーと、同じカロリー量です。主食自体のカロリー量としては「どちらを食べても同じ」という結果になります。

 では、それぞれの副食(おかず)はどうでしょうか?パンは、バターやジャムをつけたり、ハムエッグやスクランブルエッグなど油脂類の多いものがおかずになることが多いと思います。一方、ご飯が主食の時は、味噌汁や漬物、納豆、焼き魚、煮物といった、どちらかというとあっさりしたおかずになることが多いですね。こうして比較してみると、副食で大きな差があることがわかります。

 ご飯は腹もちもいいので、空腹の時間が少ないこともメリットのひとつ。日本人の主食である「ご飯」には、こうしたダイエット効果もあったのです。

BMIチェックをしてみよう!

 ボディ・マス・インデックス、略して「BMI」という肥満度を測る目安があります。これは体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割ったもので、25以上だと肥満(日本肥満学会の基準)という目安になります。

 ただし、160センチで体重64キロという方はBMIが25になりますが、医学的には「普通体重」の範囲になるそうですので、あくまでも「目安」として活用していただきたいと思います。

健康のためには「チョイ太」が良い、というお医者さんもいますので、あまり気にし過ぎない程度に、気をつけたいものです。

参考文献 米山 公啓 著 「間違いだらけの健康常識」(永岡書店)

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