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Vol.060 04月 薬についての疑問あれこれ


 ふだん何気なくおこなっている「健康的な習慣」が、実は間違いだったとしたら・・・。医学の進歩と共に、知らない間に過去の健康常識が覆されていて、まったく逆の健康法を行っていた、ということがよくあります。

 今回は、そんな健康に関する常識の中から、「薬」に関するチェックをしてみたいと思います。

ジュースで薬を飲んだら?

 「薬は水か白湯(さゆ)で飲まなくちゃダメですよ。」と言われたことありませんか?
子供の頃から言われ続けているこの「常識」ですが、実はいくつかの特定の薬を除いては、何で飲んでもあまり効果は変わらないそうです。薬の効果を効率よく発揮させるためには、コップ1杯以上の白湯かぬるま湯で飲むといいのですが、これは胃が温まり血液の流れが良くなるからで、冷たい水で飲むよりも薬の吸収が速くなるようです。

 ちなみに、精神安定剤や睡眠薬、解熱剤、鎮痛剤は、お酒と一緒には飲めませんので、ご注意を。また、鉄欠乏性貧血の治療に使われる鉄剤は、酸化していない還元鉄なので、ウーロン茶や紅茶、緑茶などで飲むと、お茶に含まれるタンニンで酸化してしまいます。鉄剤を飲む前後30分はお茶類を飲まないようにしましょう。

 他には、降圧剤(カルシウム拮抗薬)とグレープフルーツ、抗生物質と牛乳という組み合わせも、お互いに影響を及ぼす可能性があるため、一緒に服用するのは避けた方が良さそうです。

 基本的に何で飲んでも良い薬ですが、結局は白湯で飲むのが、もっとも安心ということになりますね(笑)。

カプセル剤、錠剤はそのままで

 たまに、カプセルから中身を取り出して服用する方や、錠剤をバリバリ噛んでしまう方がいますが、薬の形状にはそれぞれ意味があるので、なるべくそのまま服用した方が良いのです。

 カプセルは、ゼラチンで出来ていて、胃で溶けてほしい薬、腸で溶けてほしい薬、とそれぞれゼラチンの厚さが違います。ゼラチンが厚いほど溶けるタイミングが遅くなりますから、どこで溶けたら効果が高いか、という事を考えて作られているんですね。また、錠剤もこうした理由から糖衣でくるまれているので、適切なタイミングで溶けるように、噛まずにそのまま服用するようにしましょう。

 ちなみに、何故かアメリカ人は錠剤やカプセル剤、イタリア人は水薬、ドイツ人は粉薬、フランス人はスプレー薬が好きな傾向にあるようです。そのため、平石クリニックの平石先生は、ドイツ人に錠剤を処方する際、すり潰さないように注意してから、渡しているそうです。フランス人がスプレー薬、というのは香水文化と何か関係があるのかもしれませんね。

食後っていつ?

 「食前は食べる直前、食後は食べてすぐ」と思っていませんか?

実は、食前も食後も、食事の30分前、30分後というのが基本です。食べた直後は、胃で消化されている食べ物と混ざってしまうので、胃から吸収されるように作ってある薬が、食べ物と一緒に腸へ行ってしまいます。30分後であれば、ひととおりの消化作業が終わっているので、食べ物に含まれている成分の影響も無く、スムーズに吸収されるというわけです。

 また「食間」というと、食事中と思っている方も多いのですが、これは「食事と食事の間」という意味。食事を終えてから2時間後くらいが目安です。漢方薬などは胃酸に弱いタイプのものが多いので、胃酸の影響を受けにくい食間に服用する事が多いようです。

 薬を飲んで、次の薬を飲むまでは、3時間以上(座薬は4時間以上)空けてから服用する事も大切なポイントです。

 症状が改善する前に「好転作用」という事が起こる場合がありますが、起こっている状態が「好転作用」なのか「副作用」なのか、わからないこともあります。こうした場合のおおまかな判断基準として「患部に現れているかどうか」ということを目安にすると良いでしょう。患部ではなく、皮膚のかゆみやジンマシン、食欲不振といった症状が出たら、副作用の可能性が高いといえるようです。

 薬の効果は飲み方や時間帯などに大きな影響を受けます。行きつけの薬局や、かかりつけのお医者さんによく相談して、上手に活用していただきたいと思います。

参考文献 平石 貴久 著 「医者以前の健康の常識」(講談社)

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