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Vol.049 05月 「よく噛む」ことの大切さ


 季節の変わり目は何かと体調を崩しやすいものですが、普段から食生活や生活習慣に気をつけることで、元気で快適な毎日を送ることが出来ます。

 今回も「病気にかかりづらい身体作り」のお話です。

ドロドロになるまで

 皆さん、食べ物はどのくらい噛んでますか?

 良い食生活は「よい食べ物」を「バランスよく」そして「よく噛んで」食べることであると言われています。

 「よい食べ物」を「バランスよく」というのは、食材選びや献立などに気を配らなくてはなりませんが「よく噛んで」というのは、意識をするとすぐに出来る事です。理想は30回以上噛む事。すると大抵の食べ物はドロドロになります。噛めば噛むほど唾液が混ざりますが、この唾液には消化を助け、栄養素の吸収効率を良くし、殺菌作用もある、というまさに万能の働きがあります。また、よく噛んでいるうちに血糖値が上がってくるので、食欲が抑制され、食べ過ぎを防ぐことも出来ます。つまり、理想の「腹八分目」が自然に出来てしまうんですね。

 ちなみに「30回」というのは、時間にして約30秒ということらしく、この30秒というのは、殺菌などにおいて唾液が大きな力を発揮できる時間だそうです。

「肉を食べると元気になる」はウソ?ホント?

 「肉を食べなくちゃ大きくならないよ」とか「肉を食べないと筋肉がつかないよ」という話、聞いたことありませんか?

 ここでちょっと動物の比較をしてみましょう。

ライオンやトラと、馬や鹿。筋肉の付き方や体力、身体の大きさはどうでしょうか?肉食動物であるライオンやトラは、獲物を追いかけるために瞬発力という特技をもっています。一方馬や鹿といった草食動物は逃げ続けるための持久力という特技をもっています。筋肉の付き方では、むしろ草食動物の方が逞しく見えるくらいですね。

 こんな簡単な比較結果からも「肉を食べなくちゃ・・・」というのは、あまりあてにならない感じがします。

 確かに動物性タンパク質をたくさん食べると成長が早くなる、というのは事実のようですが「成長」はある時点を過ぎると「老化」に変わります。

成長を早める食事は、ある一面で老化を早める食事である、という事が言えるかもしれません。

以前にもお話しましたが、人間の歯の本数から理想の食生活を考えていくと動物性食品の比率は15%程度、あとの85%が穀類、野菜類での摂取になります。一方、現代における実際の食生活は、肉類の摂取が多いと言われています。穀類や野菜を多めに食べて「バランスのよい食事」を心がけたいですね。

「胃」を丈夫に保つコツ

 食べ物を消化する器官である胃は、とても強い酸を出しています。これは外部から入ってくるばい菌などを殺菌するためにも重要なことなのですが、膨満感や胃もたれ、胸焼けなどの症状が出ると薬を飲んで、この胃酸を抑えてしまおうとしている人がいます。

 日本人はアメリカ人に比べて、こうした症状を感じやすい人が多いといわれていますが、これは長年の風土が作った体質によるものではないかと思います。

日本人に胃ガンが多いというのは、こうした体質によって胃薬を常用することにより本来必要な胃酸の分泌が抑えられた結果、胃粘膜が萎縮してしまうことが原因ではないか、という考えもあります。

 こうした危険性のある胃薬を飲まなくても良い生活のためには「腹八分目」が良いそうですので、ここでも「よく噛む」ことの大切さがわかりますね。

 そして夕食は出来るだけ寝る4時間前には終わらせておくことが、胃を丈夫に保つコツであるそうです。

参考文献  新谷弘実 著 「病気にならない生き方」(サンマーク出版)

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