Vol.015 07月 適度な運動と呼吸法が健康のカギ
今回のテーマは「健康のための心がけ その2 適度な運動」です。
「いつまでも元気で若々しい秘訣は?」「よくからだを動かすことです。」お元気なお年寄りにインタビューすると、必ずと言っていいほどこんな答えが返ってきますね。では、どんな運動が良いのでしょうか?
運動も腹8分目?
運動がからだに良い、と聴くと1日に何時間も走ったり、スポーツジムに通いだしたり、はりきって頑張っちゃうことありますよね。でも続かない・・・。3日坊主で忘れてしまう人も多いのではないでしょうか?あまり無理な計画を立てたり、張り切りすぎてしまうと、からだを動かすことそのものにとても窮屈なイメージをもってしまうことになるんですね。どうせからだを動かすのであれば、楽しくおこなった方がからだにもこころにも良い結果がでます。
ストレッチやウォーキングなど、1日数分~数十分といった軽めの運動をゆっくり、長―く、楽しみながらやってみましょう。運動も8分目だと、けっこう長続きするものです。
楽しいのが1番
こころがからだに及ぼす影響というのはとても大きなものです。楽しく前向きに取り組むか、ネガティブ思考で取り組むかによって結果はまったく違うものになってしまいます。(お仕事や人間関係などでは皆さんよく経験していますよね。)からだに良いとされる運動も同じ事。ストレッチも「気持ちいいこと」が第一条件です。楽しんでできる工夫をしてみましょう。(ちなみにお風呂上りにやるとけっこう柔らかい感じがしますよ。)
呼吸法
江戸時代に貝原益軒という方が書いた「養生訓」に、呼吸のはなしが書かれています。その中で「人の気と天地の気は同じものであるが人の中にある気は汚れるため、呼吸をして天地の気と入れ替えをする。吸う時は腹にたくさんの気を溜め、吐くときは荒く吐き出さず静かに吐き出すこと・・」という一文があります。
このことを意識しておこなう健康法が呼吸法で、古くから様々な呼吸法が伝えられてきました。腹式呼吸といって、吐くときにはお腹をへこませ、吸うときに膨らませる方法は、自律神経の安定にも効果があるということで随分と知られているようです。肝心なのは、呼吸やお腹というふだんあまり意識しない所にこころを向ける、ということです。
伝統工芸の職人さんは座ったまま仕事をされる方が多いですが、皆さんとても元気で長生きなんですね。運動という感じでからだは動かしませんが、意識が常に全身にあるらしいんです。よく全身全霊を込めて、っていうじゃないですか。あの心境で作品を作り上げる、つまりこころを常にからだ全体に向けているんですね。
気功法や太極拳、ヨガなどにも同じことがいえると思います。
からだ全体を意識しながら、ゆっくり静かな呼吸を1日数分するだけで、こころもからだも、だんだん改善されていきますよ。