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Vol.113 09月 「ついでにやる」健康法


 朝晩は少し涼しい日も増えてきた昨今、いかがお過ごしでしょうか?

 今回もベストセラー作家の五木寛之さんが実践している「養生法」を紹介したいと思います。 

 健康法や養生法の研究家としても知られているベストセラー作家の五木寛之さん。

 長年さまざまな健康法を試してきた五木さんは「頭で判断するよりも、気持ちがいいか、楽しいか、長続きするか、自分に合っているか、それがすべて」と著書の中で述べながら、現在実践している養生法を紹介しています。
 

「ついでにやる」健康法

 いろんな健康法を試してみて、五木さんがわかったことは「たいていは続かない」ということだったそうです(笑)。

 あらたまって何かをやろうとするのは無理だ、と思った五木さんが考えたのは「何かのついでにやる」という方法。例えば「歯磨きの間に片足立ちをする」などです。

 片足立ちは三半規管も関係していて、歳を重ねるごとに長く立っているのが難しくなるようです。最初は鏡の前で時計を見ながら片足立ちをしていた五木さんでしたが「まったく面白くない」ということに気づき(笑)、歯磨きをしながら片足立ちをするようになりました。最初はなかなか難しかったようですが、1ヶ月ほどでしっかりと立てるようになったそうです。しかも片足立ちできることが面白くて、つい歯磨きにも時間をかけて丁寧にやるようになったというおまけつき。

 コツは「身体の重心は下半身、臍下丹田(せいかたんでん)にある」というのを意識すること。私も試してみましたが、ただ意識するだけで本当に身体が安定してきます。日常生活にも応用できるコツですね。

風呂のお湯は何度がいい?

 結論から言ってしまうと「その日の気分次第」です(笑)。

 巷の健康本には「湯温は41度、時間は何十分で・・・」などと書いてあるものが多いのですが、五木さんはその日の気温と自分の体感で「いい加減」に調整するそうです。

 整体協会創始者の野口春哉さんは「若い人なら39度ぐらい、ふつうは42度あたり、年をとるにつけて適温はあがってくる」とおっしゃっていて、五木さんの実感でもそのとおりだと述べていました。

 湯船に浸かっている時間も、五木さんは1~2時間だそうですが、これも人それぞれ。(ちなみに私は10分ほどです)

 「気持ちいいなぁ」と思う程度が、その人にとってもっとも「いい加減」です。

小さなことからコツコツと

 「養生に貯金はない」と五木さんは言います。

 「今日はよく運動したから2、3日はのんびりしよう」とか「昨日はお酒を我慢したから、また1週間思う存分飲むぞ」とかいうのは養生ではないんですね。

 長寿で健康なお年寄りに「元気の秘訣」を聞くと、必ず返ってくる答えが「こまめに身体を動かすこと」です。家事でも畑仕事でも、とにかくよく動く。動いているから筋力も衰えずさらに動くことができる、というとても良い循環が出来ているのです。それを何十年も続けているのですから元気なわけですよね。

 何事も毎日コツコツと続けることが、健康法、養生法の王道と言えるようです。
 
 五木さんは「皆それぞれ体質や環境、年齢、気質、経歴などが違うのだから、養生法も違ってあたりまえ」とおっしゃいます。

 紹介した方法は、あくまでも「五木さんに合った養生法」ですが、私も実際に体感して納得したものばかりですので、皆さんにもぜひ試してみてほしいと思います。

 そして、その中からさらに「自分に合った養生法」を見つけていただけたら幸いです。

参考文献 「きょう1日」 五木寛之 著 (徳間書店)

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