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Vol.092 12月 「腹八分目に医者要らず」


 早いもので、今年も師走となりました。年末年始を迎えるにあたって、体調は万全にしておきたいものですね。

 今回も引き続き「食は運命を左右する」というお話です。

「腹八分目に医者要らず」

 前回のお話で、江戸時代に活躍した観相学の大家である水野南北さんが、健康状態と人相を良くするコツとして「少食」を勧めていることを紹介しました。

 「腹八分目が身体にいいことはわかっているけど、これがなかなか難しくってねぇ。」という方、その気持ちよーくわかります。(笑)が、次のようなデータもあるのです。

 ネズミを2つのグループに分けて、片方のグループには普通の食事量を与え、もう片方には飢餓すれすれの食事量を与えて観察するという実験では、小食グループの方が約2倍長生きした、という結果が出ています。

 1日3食というリズムに慣れてしまっている現代人の食生活も、江戸時代までは2食だったそうですから、そこでもうすでに食べ過ぎなのかもしれませんね。

 ちなみに南北さんは「ただし肉体労働者は、自らの肉体を使って世の中に貢献しているのだから、たくさん食べても問題はない」と述べています。身体が必要としている以上にエネルギーを摂取することが良くない、ということなのでしょう。

 ただ無理に我慢をし過ぎることがかえってストレスとなってしまう可能性もありますので「無理をしない少食」を心がけましょう。コツは前回お話したように「よく噛むこと」。たくさん噛んでいるうちに、気付けば食事量が減っているはずです。

 素材の味をよく味わうことができて、身体にもよい(しかも食費も抑えられる!!)。「良く噛むこと」はいいことだらけの健康法なのです。

「歯の構成」でわかる理想の食生活とは?

 ウサギやウマ、羊などの草食動物は、野菜類を切り刻むための包丁のような歯の形をしています。(切歯:せっしといいます)いっぽうライオンや虎、犬や猫といった肉食動物は、肉を食いちぎるための尖った歯(犬歯:けんし)がほとんどです。食生活がそのまま歯に現れているんですね。

 では人間はどうでしょうか?大人は32本の歯がありますが、草食動物と同じ切歯はこのうち8本、肉食動物と同じ犬歯は4本です。残りの20本は臼歯(きゅうし)といって、穀物をすりつぶすための臼状の歯です。つまり、人間の理想的な食生活は、米や豆類といった主食が32本のうち20本分(約65%)、野菜類が8本分(約25%)、肉や魚類が4本分(約10%)ということになります。

 ありがたいことに、自然の摂理は私たちにいろいろな形で、健康に生きるヒントを与えてくれているんですね。

健康・長寿を得る方法

 南北さんは「美食を慎しみ、少食を心がける」ということに関連して「食欲がない時は食べない」ということも述べています。「食べないと元気が出ない」とか「体力がつかない」という理由で、お腹が空いていない時でも無理に食べようとする人もいますが、身体が「食べたくない」と言っている時は食べないのが一番。身体の声に素直に耳を傾けることが大切です。

 「食べ物が体内に入ると、不調な箇所を治癒しようとしているエネルギーが消化することにまわってしまい、逆に治癒力を弱めることになってしまう」というお医者さんの意見もあります。たまに行なう断食が心身の健康に良い影響を与えることも、今ではたくさんの人たちが知っています。ふだんから身体の声を素直に聞く習慣をつけたいものですね。

 南北さんは他にも「毎朝太陽を拝む」という健康法も紹介しています。朝日には地球上のすべての生命に力を与えてくれる特別な力があるといいます。

 経営コンサルタントで、本物研究家としても著名な船井幸雄先生は「私は船井幸雄という名前も、船井家の一員であることも、町内会員であることも、東京都民であることも、日本人であることも、場合によっては変えることができます。しかし地球上で生きていることだけは変えられないのです」と仰っています。

 地球人という大きな意識をもって、自然の摂理にかなった生き方を心がけた時、私たちは初めて本当の健康の意味がわかるのかもしれません。

 南北さんが遺してくれた「少食(腹八分目)」や「朝日を拝む」というキーワードにも、たくさんのヒントがありそうですね。

参考文献 水野南北 著 「食は運命を左右する」(たまいらぼ出版)

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