head_id

Vol.020 12月 普段どんな言葉を口ぐせにしていますか?


健康のためのこころがけもいよいよ最後のテーマとなりました。

「こころとからだの関係を知る」ことは、健康な心身をつくると同時に、幸せな生活そのものを創造していくことでもあります。

とても大きなテーマですので、何回かに分けてお話ししていきます。

今回は「哲学者カント」のおはなしです。

1724年、ドイツの貧しい馬具匠の家に、ひとりの男の子が誕生しました。

カントと名づけられたこの男の子は、生まれつきからだが弱く、大きな頭ととても薄っぺらな胸という、奇形に近いからだつきでした。息づかいは常に荒く、「苦しい、苦しい」が口ぐせでした。

病弱なため、とてもたいせつに育てられましたが、いちばん可愛がってくれた母親が、カントが13歳の時に亡くなってしまいます。その後は父親が男手ひとつでカントを育て上げるのですが、貧乏なためお医者さんにかかることもできずに数年が過ぎ去ります。

カントが17歳の時に、村にやっと巡回のお医者さんが来て診てくれることになりました。しかし診察の結果は、けっして希望に満ちたものではありませんでした。

「残念だが君の病気は今の医学では治せない。からだはさぞかし辛いだろう。でも心までは病んでいないはずだ。君も辛いだろうが、そばで君を見ているお父さんも辛いはずだ。そこでひとつの提案だけれども、これからは周りの人たちだけでも辛い思いをさせないように、辛いとか苦しいとか、そういった言葉を出さないようにしてみてはどうかな?」

 結局症状そのものを改善することが出来なかったことに、とても残念な思いをしていたカントでしたが、
「そういえば自分の朝一番の言葉は、辛いとか息苦しいとか、そういった言葉しか使っていないな。こんなマイナスの言葉ばかり聞かされていたんじゃお父さんも周りの人たちも辛いだろうな・・。よし、決めた。家族に心配をかけないためにも今日からは愚痴を言わないことにしよう。」

こうしてふだんの言葉を変えていくうちに「自分はいつまで生きられるんだろう。」という思いが「心までは病んでいない。健康なこころの方を向いて生きよう。」というようにだんだんと変わっていきました。

そして前向きな考え方に変わったカントは、次第にからだの辛さを訴えることもなくなり、からだもこころもとても楽になっていることに気付いたのです。  こうしてカントは、ケーニヒスベルク大学へと進学し、さらに見識を広めていくことになります。

そういった中、当時主流となっていた「生命機械説」に疑問を持ち始めます。人間は機械のように部品が連なって出来ており、心は脳の作用に過ぎない、というこの説に、「もしこの説が本当だったらこんなからだで生きている僕はいったい何なのだろう。よし、こうなったらこのからだで試してみよう。」

そう思い立ったカントは、朝早くから深夜まで勉学に励み、普通の学生たちよりもハードな毎日を過ごすことでこの「生命機械説」の矛盾を自らのからだで証明することになったのです。

その後カントはケーニヒスベルク大学の総長にまでなり、世界的にも有名な大哲学者となったのは皆さんご存知のとおりですね。

そして79歳という、当時としてはたいへんな長寿をまっとうしたのです。

 カントの人生をとおして私たちがわかることは「こころがからだを動かしている」ということだと思います。

そしてふだん何気なく口にしている「言葉(口ぐせ)」がこころの基になる「想いの習慣」を作っているということです

 皆さんはふだんどんな言葉を口ぐせにしていますか?

「人間はこころを通して、超自然的な何らかの力によって、この肉体は生かされている」            

カント

right_toppage

right_01健康対談ラジオ番組月刊連載

right_02 right_news right_02-2 right_03 right_04 right_06 right_05 right_07 right_07

bnr_npure

bnr_kenkotime