Vol.282 10月 笑顔の効用
2024年春に出版された高島亮さんと鳴海周平の共著『運のミカタ』(ワニ・プラス)から、前回に引き続き本編未掲載の特別対談をお届けします。
高島亮さん(以下、高島)
そして、自らが「明るくて、軽い人」になるというのも、「あ、軽い」を手っ取り早く実現できることのひとつです。
正観さんは「眉間にシワを寄せると老化物質が出る。反対に、頬骨の下、口元から指3本分のところにあるツボを押すと若返る。その若返りのツボを効率よく刺激する方法が、笑顔である」とおっしゃっていました。笑顔には、若返りのような健幸効果はもちろん、その場を「あ、軽く」する効用もあるということでしょう。
鳴海周平(以下、鳴海)
「あ、軽い人」になるには、笑顔でいたらいい。本書『「運」のミカタ』のなかでも「笑い」のたいせつさについて書かれた章がありましたね。
高島 正観さん曰く「笑い」は、神さまがもっとも好む人間の3つの行ないのうちの一つなのだそうです。(あとの2つは「掃除」と「感謝」)「笑う」という行為は、そのことを受け入れたときにしかでませんから、その状況を肯定していることになります。状況を肯定するということは、人生の運ばれ方を肯定することなので本書のテーマである「運と仲良くする」ことにもつながりますね。
正観さんはご自身の著書のなかで、次のように解説してくださっています。
たとえば、新婚の朝、初めて奥さんの素顔を見た、という場面を想像してください。
『面白い顔!』と笑った瞬間に、「受け入れた」ということです。
怖い顔で「なんだその顔は」と言ったら、受け入れていないということです。
自分の子供が、学校の通信簿を持ってきたのを見たら、なんとオール1だった。
「きれいだねー」と笑うことができたら、「受け入れた」ということです。
「笑い」とは、肯定であり、受け入れること。
目の前の現象を起こしてくださっている地球や宇宙や神様に対して、肯定したということです。
(『「そ・わ・か」の法則』小林正観・著 より)
ちなみに、笑うと体温が上がってからだが温まるから、健幸にも良いとおっしゃっていました。
鳴海 なるほど!だから、ダジャレなどを聞いても、笑えないときには「寒っ!」って言うんですね。
高島 ダジャレが受けないときは、僕も背筋が、寒っ!ってなりますけどね。
鳴海 「お笑い」と「お祓い」は語源がおなじといわれています。つまり、よく笑う人はいつも「祓われている」人なので、多少面白くなくても、笑っていたらいい
し、そのほうが僕たちも助かりますよね(笑)
高島 ほんっとに、助かります(笑)
笑顔の効用
鳴海 笑顔になると祓われて、その場が明るく、軽くなり、健幸にも美容にも良い効果があるということが、あらためて確認できました。
高島 そして、笑うと、運とも、うんと仲良くなれる。簡単すぎて、感嘆しちゃいますね。
鳴海 とりあえず、笑っておきますね(笑)
正観さんがおっしゃっていたように「投げかけたものが返ってくる」のであれば、笑顔の人には、笑顔でいられるようなことが返ってくることになるでしょう。お互いに笑顔の花が咲いている光景は、その場も「あ、軽く(明るく、軽く)」してくれそうです。
高島 笑うの語源は「割る」からきているという説もあって、これはおそらく口を開けて笑うさまを「口を割る」と表現したのだと思います。割るは「割く」とも読むので「咲く」にもつながり、さらに「咲」という字はもともと「笑」だったそうです。たしかに、口を開けて笑っているさまは花が咲いているようにも見えるので、投げかけた笑顔に、また笑顔が返ってくる様子は、まさに「笑顔の花が咲く」という表現そのものだと思います。
「顔の表情が感情をつくり出している」
(心理学者 ウィリアム・ジェームス)
笑顔のflower(花)が咲く人は、流れ(flow)にも上手に運ばれる人(er)ということですね。
鳴海 ここまで高度になると、もはやダジャレかどうかもわからなくなりますが(笑)とりあえず、笑っておきますね……じゃなくて、とてもよいお話をありがとうございます!




















